長崎県佐世保市中心部の繁華街で、貸主に無断で賃貸物件の外壁に液晶掲示板を設置したなどとして、佐世保署などは8日、建造物損壊と不動産侵奪の疑いで、キャバクラ店などを運営する同市湊町の会社役員、男性容疑者(38)を逮捕した。賃貸物件はキャバクラ店として使われており、同署などは同日、同店など関係先を強制捜査した。 同市の繁華街では、スナックやキャバクラなどの飲食店にしつこく勧誘する違法客引きが深刻化。建造物損壊などは取り締まりを強化している中で容疑が浮上した。違法客引きの実態解明に向けても慎重に捜査を進めている。 同署によると、逮捕容疑は11月上旬ごろ、男性容疑者が主導し、貸主の許可を得ずに金属製の支柱を立て、大型の液晶掲示板を設置。外壁などに数カ所の穴を開けて建物を損壊するなどした疑い。液晶掲示板には系列店を含む店舗の紹介や女性従業員の映像を流しており、貸主は「周囲に迷惑がかかる」と設置を断っていたという。 同署は違法な客引きや女性のスカウト行為などに複数の店舗が関与しているとみて捜査しており「違法行為には厳しく対処する」としている。