いわてことし③事件・事故・震災

この1年の重大ニュースを振り返るシリーズ「いわてことし」です。 3回目は「事件・事故・震災」について振り返ります。 10月、宮古市西町の県道で複数の車が関係する多重事故が発生。65歳の男性が運転する乗用車が車4台に次々とぶつかり、正面衝突された車に乗っていた80代の夫婦が亡くなりました。 2025年に岩手県内で発生した交通事故の件数は14日現在、去年の同じ時期と比べて179件多い1484件。死者は5人増えて、33人です。 警察の広報 「死亡事故が異常なペースで増加中です。前の車との距離を十分にとっていますか?」 岩手県内では8月7日から10日間で7件の死亡事故が発生し、県警は2023年1月以来となる「交通死亡事故多発警報」を発令。 しかし… 原周太記者 「また、交通死亡事故が起きました。県内ではきのうまでの3日間で4人が亡くなっています。」 呼びかけもむなしく、8月の1か月間だけで交通事故による死者は10人に。9月いっぱいという異例の長さで再び「注意報」が出され、指導と取締りを強化しました。 5月には盛岡市手代森でひき逃げ事件が発生。73歳の女性が車にはねられ、亡くなりました。 事件から約5か月後、紫波町の飲食店従業員の46歳の女性が逮捕されましたが、処分保留で釈放され、在宅での捜査が続いています。 4月の深夜、金ケ崎町のドラッグストアに男が押し入りました。男は従業員2人に刃物のようなものを突きつけ、現金百数十万円が入ったポーチを奪って逃走。事件から6か月後、警察は、現場から1キロほど離れた場所に住む派遣社員の岡崎信行被告39歳を逮捕しました。その後、起訴されています。 10月には北上市のパチンコ店に隣接する景品交換所で強盗致傷事件が発生。犯人の男は今も逃走中で、警察が行方を追っています。 大量のスマートフォンなどの押収品。 ショッピングサイトで他人のクレジットカード情報を不正に使い、ドローンなどを購入した疑いで逮捕されたのは、北上市の16歳の男子高校生です。 市内ではこのほか、大麻を所持、使用した疑いや10代の少女を暴行してけがをさせた疑いで高校生が逮捕されました。 県警によりますと、北上警察署管内で刑法を犯した未成年は先月末現在、29人に上っています。 今月には市内の男子中学生が会社員の男性を刃物で複数回刺したとして殺人未遂の疑いで逮捕され、市の教育委員会が謝罪しました。男子中学生は刺した理由について「話したくない」と説明を拒否していて、警察は、男性と中学生との間にトラブルがあったとみて詳しく調べています。 2月、北上市の夏油高原スキー場でスキーをしていたアメリカ人の男性(57)が雪に埋もれ死亡。 整備されていない急斜面を滑走し、雪崩に巻き込まれたか。当時、北上市には風雪となだれ注意報発令中。 11月、北上市で木の伐採をしていた大型のクレーン車が倒れ、天井が落ちる。住民は外出中でけがなし。 1月、西和賀町の『スーパーオセン湯本本店』を半焼する火事が発生しました。けが人はなく、わずか6日後に営業再開しました。 10月、盛岡の夜に激しい炎が上がりました。 成田大輔記者 「午後11時半を過ぎた本町通です。建物から火があがっています」 火が出たのは江戸時代の1618年に創業した盛岡市本町通の老舗そば屋「橋本屋本店」。けが人はいませんでしたが、隣にあった衣料品店にも燃え移り、全焼しました。 常連客 「ちょっと、見て、思わず泣き崩れてしまいました。きょうくたびれて夜ご飯は主人と二人で食べたいなというときについ寄っていた。」 歴史ある建物が焼け落ち、盛岡市民の心に影を落としました。 南三陸町警察 「当署管内で発見されたご遺骨が山根捺星さまと判明しましたのでお引き渡しします。長い間お待たせしました」 14年ぶりの再会。母は、そっと娘を抱きしめました。 山田町に住んでいた山根捺星さん当時6歳。自宅にいたところ津波に襲われ、行方不明となっていました。捺星さんの骨が見つかったのは、山田町から90キロ以上離れた宮城県南三陸町の海岸付近。 母・千弓さん 「たった6年間という娘の育てる短さを改めて感じている。にこにこと『ママ』って言っているかなって想像している。がんばったなあという思い、『帰ってきてくれてありがとう』と。」 震災から14年7か月が経って、家族は、やっと「おかえり」が言えました。

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