死去した映画監督をトランプ大統領が嘲笑、「重度の妄想癖」と投稿

(ブルームバーグ):トランプ米大統領は15日、ソーシャルメディアへの投稿でハリウッドの映画監督ロブ・ライナー氏を愚弄した。ライナー氏はロサンゼルスの自宅で妻のミシェルさんと共に死亡しているのが発見された。 「昨夜ハリウッドで非常に悲しいことが起きた。苦しみもがきながらも、かつては非常に才能のある映画監督であり、コメディーのスターだったロブ・ライナーがミシェル夫人とともに死去した。それは手の施しようのない重病を通じてライナーが他人に引き起こした怒りが原因と報じられている。その病はトランプ妄想症候群と知られ、脳をむしばむものであり、時にTDSとの略語で知られる」とトランプ氏は投稿した。 ライナー氏と写真家である妻のミシェルさんは14日、ロサンゼルス市内ブレントウッド地区の自宅で刺し傷を負って死亡しているのが発見されたと、AP通信が報じた。ロサンゼルス市警は15日朝、ライナー氏の息子ニック氏が逮捕されたと発表した。 ホワイトハウスにトランプ氏の投稿に関するコメントを求めたが、現時点で回答はない。 『スパイナル・タップ』や『プリンセス・ブライド・ストーリー』、『恋人たちの予感』などの作品で知られるライナー氏は、長年の民主党献金者でもあり、トランプ氏を公に批判していた。 「彼はドナルド・J・トランプ大統領への激しい執着によって人々を狂わせたことで知られており、その明白な被害妄想は新たな高みに達していた。トランプ政権があらゆる目標と偉業において期待を上回る成功を収め、かつてないアメリカ黄金時代を迎えている中でのことだ」とトランプ氏はさらに投稿。「ロブとミシェルが安らかに眠ることを願う」と続けた。 ライナー氏死去の知らせに、他の政治家らは相次いで哀悼の意を示した。 オバマ元大統領は「映画やテレビでロブが成し遂げたことは、わたしたちに最も大切な物語を残してくれた」とソーシャルメディアに投稿。「彼が創り出した物語はすべて、根底に人間の善性に対する深い信念があり、その信念を実行に移すという生涯にわたる献身があった」と述べた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする