体調悪化の男性見て「死ねへん」 愛知留置死、署員ら「雑談」

愛知県警岡崎署の留置場で2022年、持病があった男性=当時(43)=が勾留中に適切な医療を受けられず死亡した事件で、亡くなる2日前に体調悪化でほとんど動かない様子を見た署員らが「雑談」として「大丈夫。死ねへん」といった会話をしていたことが19日、検察が開示した供述調書で分かった。医師が男性の入院を勧めた際には、署員が診療簿に「現状維持でいい」と記載していたことも判明した。 留置主任官だった元警部=辞職=が業務上過失致死罪で略式命令を受け、当時の署長ら27人が処分されている。危機感が欠如した組織の実態が改めて浮き彫りとなった。 共同通信は元警部の刑事確定記録を請求。元警部を含む当時の署員二十数人の供述調書が開示された。 男性は22年11月25日に公務執行妨害の疑いで逮捕された。身体拘束は計約144時間に及び、12月4日に腎不全で死亡した。 確定記録によると、亡くなる2日前、留置担当の署員がほとんど動かない男性をモニター越しに見て「死んじゃあへん?」と言った際、別の署員が「大丈夫。死ねへん」と応じた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする