兵庫県警男性署長を訓戒処分、飲食店主から酒や金品の提供受ける 県警前本部長は監督責任で注意処分

飲食店で会食した際などに店主から酒や金品の提供を受けたとして、兵庫県警は24日、県西部の署長を務める男性警視(60)を警務部長訓戒の処分とした。警察庁は同日、会食に参加していた前県警本部長で官房付の村井紀之氏について監督責任を問い、注意処分とした。関係者への取材で分かった。処分は懲戒処分に至らない「監督上の措置」に当たる。 関係者によると、警視は2023年末から25年1月、神戸市内の焼き肉店で会合した際に店側から酒の提供を受けたり、土産としてオリジナルのレトルトカレー(原価約100円)を受領したり、同店オーナーらと別の店で食事した際にはタクシー代として2万円を受け取ったりしたという。 同店で提供された酒の金銭的価値は、参加者1人あたり数百円から3千円未満。タクシー代は現場で返そうとしたが受け取ってもらえなかったため、後日、同額相当に近い品を返礼として送ったという。当局は違法な接待には当たらないと判断。オーナー側の企業は県警本部の食堂も運営している。 村井氏は兵庫県警本部長を務めていた際、県の告発文書問題に絡み、元県議の竹内英明氏(故人)に対する名誉毀損罪で起訴された政治団体「NHKから国民を守る党」党首、立花孝志被告が発信した言説の内容を否定する発言をしていた。 竹内氏が亡くなった今年1月、立花氏は動画投稿サイトで「(竹内氏が県警に)明日逮捕される予定だった」などと発信。これを受け、村井氏は県議会警察常任委員会で「全くの事実無根であり、明白な虚偽がSNSで拡散されていることは極めて遺憾」と述べ、県警トップが公的な場で個別の捜査に言及する異例の対応が注目された。

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