大阪府警が犯行動画を公開 “ニセ警察官”の特殊詐欺が急増 「脅さず親切に見せかけ…」被害男性が語る手口 「警察はSNSでやりとりしないし、逮捕状や警察手帳を画像送信しない」注意呼びかけ

急増するニセ警察官による特殊詐欺被害。大阪府警が犯行動画を公開です。 12月23日、大阪府警が公開した動画。短髪で黒ひげを生やしたスーツ姿の男が、コミュニケーションアプリ「LINE」のビデオ通話で千葉県警の捜査員を名乗りますが、実はニセの警察官です。 【大阪府警提供の動画より】 (特殊詐欺事件の犯人)「初めまして。千葉県警察本部刑事部捜査二課の矢口貴史と申します。よろしくお願いします。上に階級、下にお名前書いてあります。名前ね、これ読み上げてください。声に出して」 男は慣れた口調で被害者に指示を出していきます。 【大阪府警提供の動画より】 (被害者)「確認とれました」 (犯人)「確認がとれたということで、これから“取り調べ”が始まっていきます。逮捕状っていうのがね、あなたに対して出ているという状況。これお名前間違いないね?」 (被害者)「間違いありません」 実は今年、こうした「ニセ警察官」を中心とする「オレオレ詐欺」が府内で急増。11月末時点で被害件数約1300件、被害総額85億円ほどと、どちらも去年の約3倍に増えているのです。 同様のニセ警察官に11月、騙されてしまった府内に住む70代の男性は… (被害にあった70代男性)「『警察です。あなたが容疑者です』と言われた時点で僕は『えー!』となって、正常な状態ではなかったんでしょうね。こっちの潔白をいかにしてはらすかという、そちらにばっかり頭がいって」 「あなたは事件の参考人です」などと電話を受けた男性。言われるがままに純金とプラチナ計約2000万円相当と現金700万円を渡してしまいますが、犯行グループの1人が逮捕されて被害品は返ってきました。 (被害にあった70代男性)「すごく親切なんですよ。(ニセ)警察の方が。もう私もね、現役時代はいろいろ営業マンとやり取りしてましたけども、そういう人たちよりもさらにまだ親切でしたね」 男性によると、ニセ警察官は脅すのではなく、親切なように見せかけて誘導していったといいます。 (被害にあった70代男性)「札幌警察署に被害届出さんといけませんとか。解決策をぱっと提案してくるんですよ。『こうしたらできますよ』『もっと楽な方できますよ』と。そういうのどんどん出てくるので、ついつい乗っちゃいますね」 大阪府警は、「警察はSNSでやりとりしないし、逮捕状や警察手帳を画像送信しない」と注意を呼びかけています。

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