大阪高検は12月24日、冤罪事件で無罪が確定した不動産会社プレサンスコーポレーションの元社長が告発していた当時の主任検事を、不起訴処分としました。 プレサンスコーポレーションの元社長・山岸忍さん(62)は、学校法人の土地取引をめぐる巨額横領事件に関与したとして大阪地検特捜部に逮捕・起訴されましたが、4年前に無罪が確定しています。 山岸さんは去年、当時の主任検事が他の検事の「山岸さんの逮捕は待った方がいい」という進言も無視して逮捕・起訴を強行したなどとして、特別公務員職権乱用などの疑いで大阪高検に刑事告発していました。 大阪高検は24日、この元主任検事についていずれの疑いについても嫌疑なしで不起訴にしたと発表しました。理由について「無罪判決があったからといって、逮捕・勾留・起訴の判断が直ちに違法となるわけでない。違法・不当な行為には該当しないものと判断した」などとしています。 山岸さんは不起訴を受け、「検察組織を守るための仲間びいきの決定だ。このような処分になることは予想していたが、嫌疑なしである具体的な説明がされておらず、非常識に感じる」とコメントしています。