12月26日開催!第21回死刑囚表現展の作品に込められた死刑囚たちの想い 太田昌国

●はじめに 2025年12月26~28日に第21回死刑囚表現展が都内文京区民センター2階で開催される(初日は14時~。他は10時~開催)。運営にあたっている評論家の太田昌国さんが、今年の出展作品についての想い、選考委員会での話題などを報告する。(月刊『創』編集部) 確定死刑囚・故大道寺将司の母・大道寺幸子が2004年に亡くなった後に遺された一定額の金子を原資に始めた死刑囚表現展(年に一度)は、2025年秋に第21回目を迎えた。今年は敗戦後80周年だから、そのほぼ4分の1の期間を占めるに至った。大道寺たちが戦後日本のあり方を問うて、軍人顕彰碑や大企業ビル爆破などの一連の行動を行ったのが1971年から75年までの、戦後25周年から30周年にかけての頃だった。その行動ゆえに関係者が一斉逮捕されたのが1975年だから、今年はそれから50年目……。それぞれの出来事が、もはや、決して短いとは言えない歳月を刻んできて、すでにしてひとつの「歴史」となっているかのようだ。 私は、死刑囚表現展の一スタッフとして、運営・選考審査に21年間関わってきた。刻まれた歳月の意義が問われる時期だ。もともとは死刑制度の廃絶を志向しての活動だから、それが未だ叶わず、長く続いていることには内心忸怩たるものがある。それを究明する課題は、別途行わなければならない。ここでは、表現展に応募されてくる作品それ自体を語ろう。

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