ロレックスなどの空き箱がゴミ捨て場に大量に トケマッチ解散の時期

高級腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」で預かった腕時計をだまし取ったとして、運営会社の元代表ら2人が詐欺容疑で逮捕された事件で、会社が解散を発表した2024年1月末、同社事務所が入る大阪市内のマンションのゴミ捨て場に、高級腕時計の空き箱が大量に捨てられていたことが捜査関係者への取材で分かった。 解散発表とほぼ同時に元代表はアラブ首長国連邦(UAE)へ出国していた。入っていた腕時計は売られるなどした、と警視庁はみている。 捜査2課によると、運営会社は「ネオリバース」(大阪市中央区、解散)。元代表の小湊敬済こと福原敬済容疑者(44)=住居不詳=ら男2人は共謀して23年8~12月ごろ、ホームページ上に「レンタルの有無にかかわらず、預託使用料は毎月発生」などとうその内容を掲載し、都内の30代男性から高級腕時計のロレックス15本(時価計約1800万円相当)をだまし取った疑いがある。いずれの認否も明らかにしていない。 捜査関係者によると、大量に捨てられていたのは、ロレックスなどの高級腕時計の空き箱。入っていた腕時計を売却するなどして利益を得た後、福原容疑者はUAEに向けて成田空港から出国した、と警視庁はみている。 同社は23年に「預託本数2千本目前!」と題したキャンペーンを実施。捜査関係者によると、キャンペーン開始から約10日後の11月下旬、福原容疑者は会社関係者に対し、「12月末に事業を停止する」と連絡していたという。サービス終了前にさらに利益を得るため、腕時計の預託を募集し続けていた、と警視庁はみている。 全国の45都道府県警が、腕時計約1700本(時価計約28億円相当)の所有者約650人から被害届を受理。捜査の結果、被害届が出ていない分も含め約2300本が全国の質店や買い取り店に渡っていて、それらで現金約18億円を得ていたことも新たに判明した。(三井新、西岡矩毅)

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