人手不足…葛藤する施設 防犯対策強化、重い課題 職員の目が届きやすくるも、入居者の自由は制限され／鶴ケ島老人ホーム殺人

埼玉県上尾市の老人ホームでは今年、入居者が歩いて外出する際の出入り口を1カ所に限定した。職員の目が届きやすくなった分、入居者の自由は制限される。施設長も葛藤した決断の背景にあるのは、今年10月に鶴ケ島市の老人ホームで、入居者の女性2人が殺害され、同施設の元職員が逮捕された事件。高齢化社会で需要が高まる中、福祉の現場には人手不足や経営難に加え、防犯対策の強化という重い課題が突き付けられている。