交流サイト(SNS)に毎日のように派手な日常を投稿し、「財閥2世」を自称していた中国人の女が実際には知人をだまし巨額を奪った詐欺犯だった事実が明らかになった。 中国メディアなどによると上海警察は最近この女を詐欺疑惑で拘束した。女は自身を信託会社幹部で投資専門家だとだまし知人から総額1300万元(約2億8879万円)を詐取した容疑を受けている。この金は1年ですべて使い果たしたという。 事件は2024年10月に遡る。女は被害者と知り合った後、高級レストランとブランド品ショップで撮影した写真をSNSに投稿し、自身を有名信託会社に勤める財閥2世だと紹介した。女は専用機での旅行、高級スポーツカー、ブランド品ショッピングの写真を繰り返し投稿してイメージを構築した。 その後、被害者が海外に口座を持っているという事実を知った女は、会社の資金8000万元の海外送金を助けてくれれば振替金額の4%に当たる320万元を手数料として支払うと提案した。 高収益の提案に心が揺れた被害者はこれに応じ、女は契約金と手数料、弁護士費用、為替差損補填などを理由に追加送金を要求した。送金額は数千元から数十万元まで徐々に増え、被害額は結局1300万元に達した。 被害規模が大きくなり被害者の夫が警察に通報し、捜査の結果女の学歴と職場、家庭環境などはすべて虚偽であったことが明らかになった。女は無職の状態で、逮捕時にはすでに詐取した金を全部使った状態だった。 警察の調べの結果、被害金額の大部分は被害者と一緒に行ったブランド品購入と高級消費に使われ、ティックトックなどSNSで巨額の投げ銭をばらまくのにも使われたことが確認された。 警察は「高級ホテルでの宿泊と海外旅行、ブランド品ショッピングなどすべての消費は事実上被害者の金で行われた。女は最初から投資詐欺を目的に接近した」と明らかにした。