中東のイランで物価高などに抗議するデモが拡大していて、治安当局との衝突も続いています。これまでに少なくとも27人が死亡したということですが、情報は錯綜(さくそう)しています。 イランでは先月下旬から、物価高や経済状況の悪化などに抗議するデモが行われ、全国に広がっています。ロイター通信によりますと、ソーシャルメディア上では7日、イラン南西部の都市・アブダナンの路上で大勢の群衆が声をあげている動画が公開されました。 イランの司法トップの長官は7日、抗議デモの参加者に対し「イランと国民の平穏を脅かす敵を手助けする者には容赦しない」と警告しました。 一連の抗議活動は先月、テヘランの商店経営者らが通貨の暴落を非難したことをきっかけに始まり、その後、経済政策の失敗や西側諸国の制裁によるインフレの急騰、政治や社会での自由の制限などへの懸念を背景に全国に広がっています。 抗議活動が始まってから10日間で少なくとも27人が死亡し、1500人以上が逮捕されたということです。ただ、犠牲者はさらに多いとする人権ネットワークなどの集計もあり、情報は錯綜(さくそう)しています。 イランでは核開発問題をめぐる欧米各国から制裁で厳しい経済状況が続いていて、去年1年間で通貨・リアルの価値はアメリカドルに対し、およそ50パーセント下がったほか、インフレ率も40パーセントを超えています。 イラン政府は1日、労働組合や商工関係の代表者と直接対話を行うと発表しましたが、一方で治安当局は抗議デモが過激化した場合には強い姿勢で臨むとしていて、緊張が続いています。