図書施設の司書に大声で暴言を吐いたとして、福岡県警は、福岡市東区の無職の男(61)を侮辱容疑で逮捕したと発表した。逮捕は8日。「何も話すことはありません」と供述しているという。 南署によると、男は昨年9月10日、福岡市南区にある市男女共同参画推進センター・アミカス2階の図書室で、司書の女性(51)に対し「このアホ。バカ野郎」などと、他の利用客もいる前で暴言を吐き、侮辱した疑いがある。 女性がカウンターで男の対応をした際、男がトイレに行った間に他の利用客の対応をしたことに不満を持ち、大声を出したと署はみている。 女性は事件後に司書を辞めたという。 現場を目撃した警備員が騒ぎを録音していたことや、防犯カメラの映像、女性への聞き取りなどから、男の関与が浮上したという。 事件後も決まった曜日に図書室を訪れていたことから、捜査員が待ち構え、身柄を確保した。 ■社会問題を受けて厳罰化 侮辱罪は、公然と人を侮辱、軽蔑した場合に問われる。 従来の法定刑は拘留(30日未満)か科料(1万円未満)だった。 恋愛リアリティー番組の出演者が2020年、中傷を受け亡くなったことで社会問題となり、22年に厳罰化。法定刑に1年以下の懲役・禁錮(現在は拘禁刑)と30万円以下の罰金が加わった。 一方で、客から理不尽な要求や暴言を受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)も問題となっている。 25年6月、カスハラから従業員を守る対策を企業に義務づける改正労働施策総合推進法が成立した。26年中に施行される見通しだ。(根元紀理子)