長野駅前3人殺傷事件1年「生活困窮」「就職氷河期世代」事件をめぐる背景について専門家は?

長野駅前で起きた3人殺傷事件からきょう(22日)で1年。殺人などの罪で起訴された矢口雄資被告は困窮した暮らしを送っていたことがうかがえます。専門家の視点で検証します。 矢口被告は、逮捕当時46歳。無職で生活保護を受給しながら、電気が止められたアパートで1人暮らしをしていました。 就職氷河期世代、そして生活困窮。事件をめぐる背景はー。2人の専門家に聞きました。 松本大学の矢崎久教授は、精神保健福祉の専門家として裁判官に意見を述べる精神保健参与員の経験があります。 検察は2025年3月、犯行時の矢口被告の精神状態を調べるため、およそ4か月半にわたって鑑定留置を行いました。 松本大学総合経営学科 矢崎久教授:「精神疾患であるのかどうか医学的な判断のためにいろんな検査をする」 2025年8月、検察が刑事責任を問えると判断したことで、殺人などの罪で起訴された矢口被告。逮捕直後、警察の調べに黙秘していました。その後は態度を変えて、無罪を主張しています。 松本大学総合経営学科 矢崎久教授:「取り調べでも多くを語らないと。雑談には応じるけれどもこの事件に関しては語らないことを考えると、言葉でいろいろ調べを進めることも難しさがあったんだろうなというふうに思います」 逮捕当時46歳、無職で生活保護を受けていた矢口被告が、大学生だったおよそ25年前。バブル崩壊後、大卒の就職率が55.1%で過去最低となり、新卒採用が特に厳しいいわゆる「就職氷河期」でした。 松本大学総合経営学科 矢崎久教授:「ご本人の生活の中に生活保護に至った、職をいくつか変えたとこの2点を考えたときに、同世代の人が同じ状況にあるのかないのかという視点が一つある。他の世代に比べてあまり差がないということになるとやはりご本人の特性の中に、職を続けられない何かがあることとか生活面で何か難しさがあったと考える方が妥当じゃないかなと思います」 生活保護を受けていた矢口被告。支援が届かなかった可能性はー。 松本大学総合経営学科 矢崎久教授:「現場は非常にいろんなケースを抱えて、急に医療が必要になるとかいろんな突発的なトラブルが起こるケースもありますので、その都度、福祉事務所のソーシャルワーカーの方は対応していますので、目が届く、その人だけに重きを置いた支援をするというのを継続したりするのは難しいだろうというふうに思います」 県精神保健福祉協会の副会長の荒川豊さん。豊科病院では、ソーシャルワーカーとして生活保護の現場で受給者の支援を行っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする