【長野駅男女3人殺傷事件から1年】被告の男 犯行の動機語らず「無実を主張」初公判の時期は見通せず

JR長野駅前でバスの列に並んでいた男女3人が刃物で襲われ死傷した事件から22日で1年です。 面識のない人を無差別に襲い殺人の罪などで逮捕・起訴された男は調べに対し、いまだ犯行の動機について語っていません。 電車の乗降客だけでも1日平均のべ5万人以上が行き交う信州の玄関口・長野駅。 通勤・通学、買い物客に、観光客…。多くの人たちが行き交うこの場所で1年前の22日、事件は起きました。 2025年1月22日 午後8時6分ごろ リポート 「いま消防車が走り出しました。 けが人がいる模様です、搬送者がいる模様です」 夜、バス乗り場に並んでいた男女3人が、突然、牛刀を持った男に襲われました。 第一通報者 「刺身包丁あるじゃないですか、細くて長い。刃渡りでいうと結構長い、20センチぐらいあるようなものに見えました。 Q.犯人は声出したり? 「大声や奇声は、そういったことは何も言っていなかった。気付く限り無口、何もしゃべっていなかった。」 この事件で長野市の当時49歳の男性会社員が胸などを刺され死亡。男女2人が重軽傷を負いました。 第一通報者 「刃物を持ったまま逃げていました。小走りという表現ですかね」 犯人は3人を襲ったあと、現場から逃走しました。 県警は、逃げた男の画像を公開。頭に白い布のようなものをかぶっているのが特徴でした。 県警は捜査本部を設置し、県内では異例の多さとなるおよそ220人態勢で男の行方を追いました。 長野駅前の事件のおよそ1か月前には、福岡県北九州市のファストフード店で通り魔による中学生殺傷事件が起きたばかり…。 通り魔事件が相次いだことで、SNSでも不安の声が広がっていました。 「長野で通り魔かぁ…。福岡のマックの時といい列に並んでるところを襲ってくるとかマジでタチが悪すぎる」 「長野駅前の通り魔事件。画像公開が早いですね。福岡のマクドナルドの時のようにリレー方式で早期解決出来れば良いのですが…」 関東エリアなどの警察からも応援が入り、市内の警戒に当たりました。 ある捜査関係者の話では当時、毎朝開かれていた捜査本部の会議には張り詰めた空気と、緊張感が漂い、犯人逮捕への士気は高かったといいます。 そんな中、事態が急転したのは事件から4日目の朝でした。 閃光弾を使って突入。 リポート 「今捜査員に囲まれ男が車に乗り込んでいきます」 逮捕を免れるためか、犯行後にあごひげと髪の毛を切って容姿を変えていました。 当時の刑事部長 「氏名・矢口雄資、男46歳。本日1月26日午前7時13分に殺人未遂罪で通常逮捕しました」 逮捕の決め手となったのは防犯カメラの映像などを繋ぐリレー捜査でした。 その後、矢口容疑者は鑑定留置を経て殺人と殺人未遂などの罪で起訴されました。 ピースサインで笑顔を見せているのは、高校時代の矢口被告。 中学時代の同級生 「バスケ部でした。すごくまじめで部活も頑張ってたし勉強もそこそこできる子だったしという感じ」 実家は長野市にあり、中学卒業後は市内の公立高校に進学。 10年ほど前に実家に戻るも人間関係がうまくいかず職を転々としていたといいます。 逮捕当時、借金を抱え、電気やガスは止められ、部屋はゴミであふれていたといいます。 当初、矢口被告は事件について黙秘を貫いていましたが、逮捕からおよそ3か月後。 調べに対し…。 「無実を主張します」 などと供述しているといいます。 20日、長野地方裁判所では検察や弁護人が裁判で扱う証拠や争点を絞り込む1回目の「公判前整理手続き」が行われました。 検察は自宅から押収した凶器の牛刀や防犯カメラの映像などから矢口被告が犯人であると立証する方針。無差別な犯行であることから厳しい量刑を求めていくとみられています。 一方、弁護側は矢口被告が無罪を主張していることから犯人性について争うとみられます。 未だ見えない犯行の動機や当時の状況。 事件から1年を前にして、公判前整理手続きは始まったものの、初公判の時期はまだ、見通しが立っていません。

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