英高等法院、親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」のテロ組織指定は違法と判断 政府は控訴の方針

ドミニク・カシアーニ内政・司法担当編集委員 イギリスの高等法院は13日、内務省が昨年7月にテロ対策法に基づいて親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」を禁止団体に指定したのは違法だとの判断を下した。 ただし、法的議論の継続や政府が控訴を検討する時間を確保するため、現時点では引き続き、同団体の活動を禁止している。 3人の判事は、パレスチナ・アクションは目的推進の手段に犯罪行為を選ぶことがあるものの、その活動は同団体のテロ組織認定に必要とされる極めて高い基準は超えていなかったと判断を示した。 パレスチナ・アクションの共同創設者で、今回の異議申し立てを行ったフダ・アモリ氏は、これは「イギリスにおける私たちの自由と、パレスチナの人々の自由を求める闘いの両方にとって歴史的な勝利だ」と述べた。 また、内務省の動きは「近年のイギリスで表現の自由に対して行われた、最も極端な攻撃の一つとして、永遠に記憶されるだろう」と強調した。 シャバナ・マムード内相は、判決に「失望した」と述べ、政府として控訴する方針を明らかにした。 マフムード内相は、「パレスチナ・アクションの非合法化は、議会が承認した、証拠に基づく厳格な意思決定プロセスに基づいている」とも述べた。 パレスチナ・アクションは今回、禁止措置に対する異議申し立てに成功したが、同団体への支持を表明したり、活動に参加したりすることは、依然として重大な刑事犯罪とされる。 政府による控訴の意向についてアモリ氏は、昨年7月に禁止措置が発効して以降に逮捕された数千人にとって「著しく不公正だ」と述べた。また、判決当日から今後数週間のうちに、禁止措置に反したとしてさらに大勢を逮捕することは「強権的な逸脱だ」と付け加えた。 アモリ氏の弁護団は、これは「権力の明白な乱用だ」と主張している。 ロンドン警視庁は判決後、裁判手続きが完全に終了するまではパレスチナ・アクションへの支持を表明した人々を逮捕しないと述べた。 そのうえで警視庁は、これは「異例の状況」であり、パレスチナ・アクションへの支持表明は「依然として刑事犯罪だ」と強調。捜査員は違法行為の証拠収集を続けるとした。 禁止団体に指定されて以降、パレスチナ・アクションへの加入や支持表明は違法となり、これまでにデモなどで2000人以上が逮捕されている。 デモ参加者のうち694人が、同団体への支持を示した疑いで訴追されている。有罪となった場合、最長で禁錮6カ月が科される。 アモリ氏は、政府の禁止措置のため、「ジェノサイドに反対する、パレスチナ・アクションを支持する」と書かれたプラカードを掲げていた数千人が、不当に逮捕されたと指摘している。ただし高等法院は今回、状況を承知した上で同団体を支持し、逮捕された人たちの事情については「ほとんど考慮しない」と判断した。 判決によると、この訴訟で重要な争点となったのは、この禁止措置がパレスチナ問題を支持して抗議する他の人々の権利に影響を及ぼしているかどうかだった。 高等法院は判決の中で、イヴェット・クーパー前内相がパレスチナ・アクションを禁止する決定を下した際に、この決定が抗議する権利にどのような影響を及ぼすかを前内相は考慮しなかったと指摘した。 また、テロ対策法の下で同団体を非合法化すべきか判断するための自らの方針を、前内相が完全には順守していなかったとも付け加えた。 禁止措置が実施される前、同団体の活動家らは、イスラエルに関連する防衛企業の施設に侵入し、器物損壊の罪で訴追されていた。 イギリスの2000年テロ対策法は、目的遂行のために深刻な財産被害を引き起こす団体を、政府が禁止することを認めている。 判事らは今回、パレスチナ・アクションの活動のうち「ごく少数」がテロ行為の法的基準を満たしていた一方で、標準的な刑事法で同団体に対処することが可能だとした。 また、特定の団体が非合法化されると、人は犯罪を犯す危険を避けるために「自らの行動を調整する」可能性が高いと付け加えた。 「この点の一つの例として、(アモリ氏は)証言で、自分が『発言の場を失う』という懸念を挙げていた」と判決は説明。「パレスチナ・アクションと非常に密接に関わっていた自分のような人間がイベントで発言すれば、(テロ関連法の)犯罪を構成する可能性があると、主催者が心配してしまい、そのため自分はさまざまなイベントに招かれなくなる」ことをアモリ氏は懸念していたと、判決は述べている。 内務省は以前、禁止措置への異議申し立てには議会が特定かつ代替的な手続きを定めていると主張し、司法審理の実施を阻止しようとした。 しかし、この取り組みは昨年10月に失敗し、今回の高等法院での判断の道が開かれた。 最大野党・保守党のクリス・フィルプ影の内相は、パレスチナ・アクションは「組織的な政治的暴力に関与しており、容認できない」と述べ、「保守党は、この判断に対する内務省の控訴を歓迎する」とした。 一方、野党・自由民主党のマックス・ウィルキンソン報道官(内政担当)は、政府による禁止措置は「テロ法の重大な乱用」であり、同団体を過激派組織「イスラム国(IS)」などと同じ法的カテゴリーに置くことは「市民の信頼と市民的自由を損なう危険がある」と述べた。 野党・緑の党のザック・ポランスキー党首も、高等法院の判断を歓迎し、パレスチナ・アクションへの支持を理由に訴追された人々の訴追を、政府は取り下げるべきだと述べた。 英ユダヤ人代表委員会とユダヤ人指導者協議会は、高等法院の判断に「深い懸念」を示し、内相の控訴方針を歓迎すると述べた。 (英語記事 Palestine Action ban ruled unlawful but group remains proscribed for now

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