エル・ベルデ、メキシコ、2月17日 (AP) ー きらめく太平洋のリゾート地マサトランを見下ろす海岸山脈の奥深く、曲がりくねった道沿いに点在する町はほぼ無人状態だ。2024年9月以降、シナロア・カルテルの二つの派閥が抗争を続けており、住民の大半は恐怖から避難したという。 1月下旬、カナダ資本の銀・金鉱山従業員10人が拉致されたのは、こうした町の一つパヌコ近郊だった。 シェインバウム大統領は2024年末の就任後、麻薬カルテルに対するより積極的な姿勢を示し、逮捕や麻薬押収を実行してきたが、依然として不明瞭な状況下での鉱山労働者拉致は、地元に恐怖を広げると同時に、同大統領が掲げる治安改善策への疑問を生み出している。 1月下旬の鉱山労働者失踪事件を受け、捜索部隊が山岳地帯に投入され、航空機と地上部隊による捜索が行われ、数名の逮捕者がでた。当局は容疑者から得た情報をもとに秘密の埋葬地を発見した。 鉱山は、アボカド農園やガソリン輸送パイプラインなどの事業と同様、メキシコでは長年、組織犯罪の標的となってきた。恐喝の標的となるか、採掘物を盗まれるかのどちらかだ。 2月の最初の週、当局がエル・ベルデで秘密の墓を発見し、その後数日間でさらに複数の墓が見つかった。検察庁によれば、1カ所で10体の遺体が発見され、うち5体は行方不明の鉱山労働者と確認された。 シナロア州検察庁は、この地域周辺の別の4カ所の墓地でも追加の遺体が発見されたと発表した。 行方不明者はまだ大勢いる。マサトランではメキシコ人観光客が拉致され、実業家も失踪している。 政府はマサトランとクリアカンで警備を強化したが、山間部では恐怖からバスですら多くの集落にやって来ないという。 (日本語翻訳・編集 アフロ)