別荘で何が…検察側の陳述で見えてきた事件の経緯 「すべて間違いです」初公判で被告は無罪主張 茨城山林女性遺体事件

茨城県・常陸太田市の山林で2022年6月、都内に住む当時23歳の女性の遺体が見つかった事件。この事件で自身の所有する別荘内で女性(Aさんとする)を殺害し、その遺体を山林の斜面に遺棄した罪に問われている三瓶博幸被告(37)の初公判が17日、東京地裁で開かれた。 逮捕後の警察の取り調べに黙秘していた三瓶被告。4年経った今もその姿勢を貫こうとしていた。初公判で、現場となった別荘内での出来事が見えてきた。 ◆「すべて間違いです」無罪を主張…法廷でも無言貫く 17日東京地裁で行われた初公判で三瓶被告は上下、黒白のジャージ姿で法廷に現れた。裁判長から名前を確認されると、「三瓶博幸です」と淡々と答えた。そして検察官が起訴状を読み上げ、裁判長から起訴内容について問われると、「すべて間違いです」と無罪を主張した。その上で、弁護側も「(三瓶被告は)Aさんを殺害しておらず、遺体の遺棄もしていない。三瓶さんは無罪です」と述べた。 弁護側の冒頭陳述で明らかになったことだが、弁護側は「『本人はこの法廷で何も話したくない』と言っている」として“本人は今後の裁判でも黙秘する”と説明。実際、この裁判では、三瓶被告本人に対する被告人質問は予定されていない。そのため、審理はすべて被告本人以外の証人尋問や証拠調べで判断されることになる。 ◆検察側「Aさんに性行為の撮影を依頼し、撮影後に殺害」 続く検察側の冒頭陳述で、事件の経緯が見えてきた。 2月中旬から5月下旬にSNSで性行為の撮影を依頼し、6月5日に撮影が決定した。当日は水戸駅でAさんと合流。検察側は、午前11時ごろ、常陸太田市の自身の所有する別荘にAさんと一緒に入る様子がドライブレコーダーに録画されていると主張した。 別荘内で三瓶被告はAさんとの動画を撮影する中で、Aさんに様々な行為の要求をするが、Aさんにやんわりと拒否されたという。Aさんはその間、スマートフォンで知人とメッセージのやりとりをしていたが、その後応答がなくなる。 午後0時半過ぎに撮影が終わった際、別荘の地下でAさんが全裸でうつ伏せ、かつ両手に手錠をした状態だったのが最後の生存確認だった。検察側はこれをもって、別荘内で三瓶被告が頸部を圧迫して殺害したと訴えた。 その後、午後1時半過ぎには自動車を用意し、後ろの荷台ドアがあがる様子や、全裸の状態のAさんの遺体を荷台に積む様子がドライブレコーダーに録画されていた。別荘の北東に広がる山地へ移動し、遺体を遺棄後、遺棄現場から別荘方向に戻る様子も録画されていたという。後の警察の捜査では別荘内の机の引き出しから、カバーが外されたAさんのスマートフォンが見つかった。 これらを踏まえて、検察側は争点である被告がAさんを殺害・遺棄したことを立証していくにあたり、Aさんの最終生存確認の場所・誰といた時か、被告がその日時に山林付近を走行した理由などについて、着眼すべきだと主張した。 ◆弁護側「殺害した直接証拠はない」 一方、弁護側は冒頭陳述で三瓶被告の過去について説明した。三瓶被告はトランポリン部でインターハイに出場経験があり、高校卒業後には渡米。就職後はワクチンの開発にも関わり、別荘は事件の約7年前に購入したという。 この別荘で「Aさんを殺害した直接証拠はなく、運んで遺棄した証拠もない」と主張した。さらに、法医学者はAさんの死因について「不詳」としていて、「捜査当局に被告は言い分を全く聞いてもらえず逮捕、起訴された」と訴えた。 検察側と弁護側の意見は真っ向から異なっている。この事件にはどのような背景があったのか。そして、三瓶被告本人が無罪主張を貫く中、今回の裁判を含め6回予定されている審理を経て、東京地裁はどのような判決を下すのか。判決は3月10日に言い渡される。 (フジテレビ社会部 大熊悠斗)

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