8月に任期満了を迎える和歌山市長選に、元市長の旅田卓宗氏(80)が無所属で出馬する意向を固めた。旅田氏は市長在任中の汚職事件で逮捕・起訴され、「獄中」から出馬した市議選でトップ当選した異色の経歴で知られる。毎日新聞の取材に旅田氏が「3月に出馬会見を開く。僕は自分が無実だと信じているが、あとは皆さんが信じてくれるかどうかです」と答えた。 旅田氏は和歌山市議や和歌山県議などを経て1986年の市長選で初当選し、通算4期。93年にはくみ取り業者の「ストライキ」に対し自らがバキュームカーのホースを握る「し尿戦争」と呼ばれた争いを仕掛け、94年には立候補を表明していた市長選の告示前に「翌年の知事選にも出る」とダブル出馬宣言するなど、過激な言動が時に物議を醸した。 知事選では落選したが、後任市長が収賄容疑で逮捕・起訴されたことを受けた市長選に当選して市長職に復帰。しかし、2003年には土地取引に際して建設会社社長から現金を受け取った収賄容疑で自らも逮捕され、市による元料亭の借り上げを巡っては公費から愛人に不当に高い賃料を払ったとして背任容疑で再逮捕された。 懲役4年の実刑判決を受け加古川刑務所に服役。13年に出所後も公民権停止が続き、カラオケ喫茶の店長を務めるなどしていたが、公民権が回復した2023年から政治活動を再開していた。出馬の理由について「和歌山市をおもろい街にしたい。秘策があります」と話している。 今夏の市長選を巡っては、自営業の福井清光氏(56)が立候補を表明している。現職で3期目の尾花正啓氏(72)は態度を明らかにしていない。【駒木智一】