●昨年、県内3件 警察官をかたって金を振り込ませる特殊詐欺の手口に絡み、「身体検査をする必要がある」などと言い、ビデオ通話を通じて女性を裸にさせるなどの行為を要求する性被害の事案が横行し、富山県内で昨年、未遂を含めて3件発生していたことが3日、富山県警への取材で分かった。県警は「警察がビデオ通話で取り調べしたり、裸になることを要求することはない」と注意を呼び掛けている。 「身体検査をする必要があるため、体を見せてください」。警察官を名乗る男が富山市在住の20代女性に対し、LINEのビデオ通話でこう告げた。昨年9月20日に発生した特殊詐欺の過程で起きたやりとりの一場面である。 女性は不審に思い、親族に相談して実際に裸になることはなかったものの、男から「犯罪に加担しているか、あなたのお金が大丈夫か検証するため、今から言う口座に50万円振り込んでほしい」などと言われ、被害に遭った。警察手帳のようなものを見せられるなどし、信じ切ってしまったとみられる。 県内では昨年このほか、警察官をかたって、わいせつ行為をしようとしたとみられる相談が2件寄せられた。 警察庁によると、昨年1年間、性的な被害を伴う手口として富山の3件を含む241件が発生した。ニセ警察官が、金銭の要求とともに、犯罪の嫌疑を晴らすなどの名目により、身体特徴の確認のため、裸になることを要求したり、入浴中やトイレ時もビデオ通話を切らないように言ってくるなどのわいせつ事案が確認された。 また「容疑者にはタトゥー(入れ墨)があるので確認のために裸になってください」などと要求するケースもあるという。偽の警察手帳や逮捕状を示し、相手に信じ込ませる手口が多くみられる。 県警は「警察官を名乗る者から『捜査対象となっている』と言われた場合、相手の名前や所属部署を確認し、電話を切ってから家族や警察に相談してほしい」としている。