元従業員の男性に暴行を加えて死亡させたなどとして傷害致死と逮捕監禁致傷の罪に問われた四日市市川島町、元飲食店経営今村健一郎被告(44)と元従業員丹羽正和被告(43)に対し、津地裁(西前征志裁判長)は3日、求刑通り、2人に懲役10年の判決を言い渡した。 判決などによると、2人は令和6年2月13日ごろ―26日ごろ、今村被告が市内で経営していた飲食店などで、元従業員の尾谷純一さん=当時(53)=に繰り返し暴行を加えて大腿骨などを骨折させ、手錠をかけて監禁するなどし、死亡させたとされる。 公判で今村被告の弁護側は「丹羽被告の独断」などとして暴行罪が相当と主張。丹羽被告の弁護側は「階段から落ちて死に至った可能性を否定できない」と述べ、傷害罪と逮捕監禁致傷罪にとどまると主張していた。 西前裁判長は判決で、常連客の証言や丹羽被告がLINE(ライン)グループで送信した動画などから「期間内に両名のいずれかが強い暴力を振るっていたことをうかがわせる」と指摘した。 尾谷さんが死亡した後に2人が証拠隠滅とみられる行為をしたことから「同程度に暴行に関与していた」と説明。食事を床に置いて食べさせるなどの行為を以前からしていたとして「被害者に対する精神的な加害に及んでいた」と述べた。 その上で「積極的に被害者を痛めつけた悪質な犯行」と強調。「本件以前から被害者の人権を無視する言動を繰り返しており、被害者に落ち度があったとは言い難く、両名を厳しく非難すべき」と結論付け、求刑通りの判決を言い渡した。