兵庫県警有馬署は5日、警察官を名乗る男から「夫に逮捕状が出ている」などと嘘の電話を受けた神戸市北区の女性(79)が金1・1キロ(約2635万円相当)をだまし取られたと発表した。同署は、複数犯による特殊詐欺事件とみて捜査している。 同署によると、昨年12月11日、女性宅に実在しない「東京特捜部捜査1課」の警察官を名乗る男から電話があり、女性は「夫がマネロンの被疑者で逮捕状が出ている」「まだニュースになっていないから誰にも言わないで」と告げられたという。 すぐに無料通話アプリ「LINE(ライン)」のビデオ通話に誘導されると、画面上には、警察署の名前が入った画像と警察官の制服を着た男が写っていたという。 その後、「定時連絡」と称して、午前9時半から2時間おきに毎日5回、ビデオ通話に応答するよう指示を受けた。しばらくすると、検事を名乗る男からメッセージで「潔白を証明するために家族全員の資産を教えてほしい」「残金で金を買ってほしい。金融庁で調査してあとで返す」などと指示されるまま女性は所有資産で金を購入したという。 同23日、自宅を訪れる金融庁職員を名乗る人物の顔を見ないよう指示されたため玄関先に金1・1キロを置いていたところ、何者かに金を持ち去られた。金は戻ってくると信じていたが、約2カ月後、定時連絡が途絶えたことで不信感を抱き、テレビで同じ手口が紹介されていたことから、今月上旬に署に相談に訪れたという。 県警は「電話で警察官などを名乗り、『逮捕状が出ている』と言って現金などを要求するのは絶対に詐欺だ」として、注意を呼びかけている。