(CNN) 米ニューヨーク市長公邸の外で「不審な」装置2個が点火される事件があり、二つのグループが対峙(たいじ)して緊張が高まる中、2人が逮捕された。警察が明らかにした。 ニューヨーク市警(NYPD)のティッシュ本部長は記者会見で、目撃者によれば、爆発物は、炎と煙を上げながら空中を移動し、警察官の数メートル手前でバリケードに当たって消えたと明らかにした。デモ隊の間で起きた出来事に関連し、計6人が逮捕されたという。 爆発物処理班が出動して二つの装置を調べた結果、いずれもアメリカンフットボールよりやや小さく、黒いテープが巻かれた瓶のような容器で、中にはボルトやネジ、点火可能なヒューズが入っていたという。 ティッシュ本部長によると、装置はさらに詳しい検査と分析のために送られた。実際に機能する手製爆発物だったのか、あるいは模造品だったのかは現時点では分かっていない。けが人は報告されていない。 米連邦捜査局(FBI)ニューヨーク支局の合同テロ対策部隊が、ニューヨーク市警とともに捜査に当たっている。FBIが発表した。 右翼系インフルエンサーで、2021年の米議会襲撃事件で訴追されその後恩赦を受けたジェイク・ラング氏が呼びかけた反イスラムの抗議活動には約20人が参加した。一方、これに対抗する「ニューヨークからナチスを追い出せ」と題した運動にはピーク時で約125人が参加したという。 今回の事件は、イスラム教の断食月ラマダンの期間中、ニューヨーク市長のゾーラン・マムダニ氏と妻ラマ・ドワジ氏が住む市長公邸の前で起きた。 警察は二つのグループを「指定された抗議区域」に分けていたという。 マムダニ氏の広報担当者は、ラング氏が主催した抗議活動について「卑劣でイスラム嫌悪的だ」と批判し、「今回の出来事は、2人が日常的に直面している脅威を改めて示すものだ」と述べた。マムダニ氏と妻にけがはなく、マムダニ氏はティッシュ本部長と連絡を取り合っているという。 ティッシュ本部長によると、両グループの間の緊張は正午前に高まり、午後0時15分ごろ、ラング氏の団体に関係するデモ参加者が対抗するグループに向けて催涙スプレーを使用したことでさらに激化した。 約20分後、18歳のデモ参加者が点火した装置を抗議エリアに向けて投げ、装置が横断歩道に落ちたという。 この男は南へ走って別の男から二つ目の装置を受け取り、これにも点火して走り出したが、途中で路上に落とした。警察官が現場を封鎖し、2人の身柄を拘束した。ティッシュ本部長が明らかにした。 6人が逮捕された。装置を投げるなどした2人のほか、催涙スプレーを使用した1人、騒乱行為や交通妨害の疑いの3人が含まれる。 警察は現場周辺に安全区域を設定し、警察犬や手作業による捜索を開始し、追加の危険物がないか調べている。 ティッシュ本部長は、今回の事件がイランを巡る現在の紛争と関連している兆候はないと述べた一方、「脅威の高まった状況」を踏まえ捜査は継続していると強調した。また、点火された「不審な装置」を持った人物に向かって走り寄った警察官について、「自らの安全よりも市民の安全を優先した」として称賛した。