知人への傷害致死で無罪判決 千葉地裁「共犯者の供述、信用できず」

千葉県柏市塚崎のアパートで、住人の男性を暴行して死なせたとして、傷害致死罪に問われた松戸市の無職、高橋翔被告(22)の裁判員裁判の判決が11日、千葉地裁(池田知史裁判長)であった。判決は、検察が有罪の根拠とした共犯者の供述は「信用できない」として、被告を無罪(求刑懲役7年)とした。 起訴内容は昨年4月6日ごろ、現場となったアパートで、住人の斎藤城(けんじょう)被告(22)=傷害致死罪で一審有罪、控訴中=と共謀し、もう一人の住人の野上永遠さん(当時21)の腹部を殴るなどして出血性ショックで死亡させたというもの。判決によると3人は高校の頃からの友人だった。 高橋被告は、初公判で「暴行していない」と起訴内容を否認し、無罪を訴えた。 検察側は、斎藤被告の供述に基づき、高橋被告が野上さんに暴行したと主張。これに対し弁護側は、斎藤被告の供述は捜査段階から変遷している一方、高橋被告の供述は一貫しており、LINEの記録など他の証拠とも整合していると訴えた。 判決は、高橋被告の供述によって逮捕された斎藤被告が裏切られたことに腹を立て、「高橋被告にも責任を分担させて(自分の)法的・社会的な責任を軽減しようと考え、虚偽の供述をした疑いを否定できない」などと指摘。斎藤被告の供述は信用できず、暴行の事実は認められないと結論づけた。 判決後、高橋被告の弁護人の立花朋弁護士は「密室で起きた証拠の少ない事件で、判決はこちらの主張をフェアに判断してくれた」と述べた。千葉地検の平野達也次席検事は「判決内容を精査し、適切に対処したい」とのコメントを出した。(植松敬)

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