16年前のエレベーター強盗 争点は"59歳男が犯人か?" カギを握るDNA鑑定に弁護側「2010年鑑定の正しさは証明されていない」【判決詳報・前編】

16年前の2010年、福岡市博多区にあるマンションのエレベーター内で61歳の女性の顔を殴るなどして軽傷を負わせ、現金約17万円が入ったバッグを奪った中屋元太郎被告(59)。 2022年11月に逮捕・送検されたものの、約1か月後に不起訴となっていた。 検察審査会の「不起訴不当」の議決を受けた検察は、再捜査を経て中屋被告を起訴、事件から16年後の2026年に裁判が開かれた。 争点は「中屋被告が犯人であるかどうか」だった。 検察側は犯人が遺留したニット帽から採取した微物と中屋被告の各DNA型が一致したことなどを挙げて懲役7年を求刑。 一方、弁護側は2010年のDNA鑑定の正しさは証明されておらず、これを有罪の認定に使うことは許されないなどとして無罪を主張した。 ■59歳の男 女性に追従してマンションに侵入 エレベーター内で強盗 判決によると徳島市に住む清掃作業員・中屋元太郎被告(59)は、金品を強取しようと考え、2010年2月28日午後7時30分ごろ、福岡市博多区半道橋のマンションに、61歳の女性に追従して1階オートロック式ドアから侵入した。 同日午後7時31分頃、マンション内に設置されたエレベーター内において、中屋被告は61歳の女性に対し、以下の暴行を加えた。 ・後方から両肩を手でつかんで引き寄せた ・口を手で塞ぎ、ガムテープを巻き付けた ・首元に腕を回すなどして押さえ込んだ ・顔面をげんこつで数回殴った ・頭部などをエレベーターの壁等に打ち付けさせた これらの暴行により61歳の女性の反抗を抑圧し、中屋被告は女性管理の現金約16万8550円及び財布等8点在中のショルダーバッグ1点(時価合計約3万2300円相当)を強取した。 前記一連の暴行により、61歳の女性は加療約7日間を要する全身打撲、頭部打撲及び顔面打撲の傷害を負った。 ■裁判の争点「中屋被告が犯人であるかどうか」 中屋被告の初公判は事件から16年後の2026年2月に開かれた。 争点は「中屋被告が犯人であるかどうか」であった。

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