ハバナ、キューバ、3月17日 (AP) ー キューバ当局は16日、約1100万人の人口を抱える同国で、エネルギー危機と経済危機が深刻化し、電力網が崩壊し続ける中、島全体が停電したと報告した。 エネルギー・鉱山省はX(旧Twitter)で、国内の電力系統が「完全に喪失した」と指摘し、調査中であると述べた。また、送電網が崩壊した際、稼働していた発電設備に不具合はなかったと付言した。 同省の電力局長は16日夜、国営メディアに対し、復電の鍵となる複数の火力発電所の再稼働を作業員が試みていると語った。 夜が更けるにつれ、一部の家庭ではろうそくの火が灯り始めた。ハバナの電気が消えた家では、子どもらが母親と一緒に遊び、歌う声が響いていた。 これは過去4カ月間でキューバで発生した3度目の大規模停電だった。 16日の夜までに国営メディアは、作業員がハバナ住民の5%(約4万2000世帯)および島内の複数の病院への電力供給を復旧させたと報じた。当局者は、次は通信部門を優先すると述べた一方で、これまでに復旧した小規模な回路は再び停止する可能性があるとも警告した。 キューバの老朽化した送電網は近年著しく劣化しており、毎日の停電や島全体にわたる停電の増加を招いている。しかし政府は、1月にドナルド・トランプ米大統領がキューバに石油を販売または供給する国に対し関税を課すと警告したことを受け、こうした苦境の原因を米国のエネルギー封鎖にあるとも非難している。トランプ政権は、制裁解除の見返りとして、キューバに対し政治犯の釈放と政治・経済の自由化への移行を求めている。トランプ大統領はまた、「キューバの友好的な乗っ取り」の可能性にも言及した。 米国当局者およびワシントンとハバナ間の協議に詳しい情報筋によると、米国が同島の将来についてキューバ政府と交渉を続ける中、トランプ政権はディアスカネル大統領の退陣を望んでいるという。トランプ政権によるディアスカネル氏の退陣要求については、16日の早い段階でニューヨーク・タイムズ紙が最初に報じていた。 1週間以上前の大規模な停電は島の西部を襲い、数百万人が停電に見舞われた。12月初旬にも、キューバ西部で別の大規模な停電が発生している。 1月初旬に米国が南米のベネズエラを攻撃し、当時の大統領ニコラス・マドゥロを逮捕したことで、同国からの重要な石油輸送が停止した。 キューバは石油の40%を自国で生産し、電力も自給しているが、送電網が崩壊し続けているため、需要を満たすには不十分だ。さらに、キューバ政府には、予備部品を輸入したり、発電所や送電網自体を改修したりするための外貨がない。まさに崩壊の『パーフェクト・ストーム』だ。 (日本語翻訳・編集 アフロ)