1991年1月に放送スタートした特撮番組『特救指令ソルブレイン』が、2026年で35周年を迎えました。「メタルシリーズ」の第9作『特警ウインスペクター』、第10作『特救指令ソルブレイン』、第11作『特捜エクシードラフト』の3作品は、通称「レスキューポリスシリーズ」と呼ばれています。大きな特徴は、従来のような悪の組織や怪人が、基本的に登場しない点にありました。 拠点となるのは、警察や救急、レスキューといった現実に存在する組織です。主人公や仲間たちはメタルヒーローとして装備し、さまざまな事件や事故の解決に尽力します。敵は基本的に人間であり、解決方法は必ずしも「倒す」ことではありません。このテイストは、当時の特撮としては非常に大胆な実験でした。 なぜコンセプトを変えたのでしょう。一般的には、宇宙刑事シリーズの「マンネリ打破」と言われますが、単純な理由でもなかったと思います。当時は暴力表現に対する世論の目が厳しく、子供番組における戦闘描写も批判の対象となっていました。そうした背景に加え、「怪人対ヒーロー」という図式そのものに限界を感じていた制作者側の意識もあったのではないでしょうか。 では、怪人の代わりにヒーローが向き合う「悪」をどうするのか? 浮かんだのが、より身近でリアルな犯罪者や事件事故などの現場でした。こうして、3年というスパンをかけて、この実験的なシリーズは展開されていきます。そして、この挑戦は次代の特撮作品へ大きな影響を与えることになります。