タイの恩赦で刑期満了した後も…日本の刑務所で服役 国に賠償命令 男性の訴え一部認める 大阪地裁

日本の刑務所に服役していた男性が、タイ王室の恩赦で減刑されたあとも拘束されたとして国に賠償を求めた裁判で、大阪地裁は27日、男性の訴えを一部認め国に賠償を命じました。 判決によりますと、東大阪市に住む男性(64)は、1999年10月、タイのドンムアン国際空港でヘロインを密輸目的で所持したなどとして逮捕されます。 男性は3年後の2002年9月に禁錮50年の判決を言い渡された上、タイの刑務所に服役中の2014年にも違法薬物を使用した罪で禁錮18ヵ月を上乗せされ、2018年12月に日本に移送されてからは国内の刑務所で服役していました。 その後タイ王室が出した恩赦で、男性の刑期は2020年4月までに短縮。しかし恩赦の通知は、すでに刑期が1年過ぎた2021年4月に当時山梨の甲府刑務所に服役していた男性の元に届き、男性はその1ヵ月後に釈放されたといいます。 男性は、タイ王室の恩赦により刑期が満了したあとも身体拘束を継続されたとして、国を相手に550万円の損害賠償を求め、2023年に訴えを起こしていました。 判決で大阪地裁は、「タイの日本大使館の書記官から報告があったことや原告も刑務所の職員に伝えていたことから、法務大臣は遅くとも2021年4月5日に恩赦で刑期が短縮されたことを認識していた」と判断し、実際に釈放されるまでの24日間を違法な身体拘束と認め、国に慰謝料など44万円の賠償を命じました。 判決後の会見で男性は、「自分が釈放されているんじゃないかという気持ちになりながらの服役は結構辛かった。こんなんやったらタイの刑務所にいた方が1年以上早く出所できた」などと話しました。 男性の代理人弁護士は、「刑期を満了したあとの1年以上の身体拘束について国の責任が認められなかった」として、控訴する方針を示しています。

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