英イングランド中部ダービーの中心部で28日夜、乗用車が人を次々とはねて7人を負傷させる事件が起きた。警察は、ダービー在住の36歳男性を殺人未遂などの疑いで逮捕した。 ダービーシャー警察によると、28日午後9時半ごろにダービー中心部のフライア・ゲートで黒い乗用車が歩行者らに突入し、7人に重傷を負わせた。 警察は、インド出身で、数年前からイギリスに住んでいるダービー在住の男性(36)を、殺人未遂容疑のほか、危険運転による重大な傷害の疑い、故意による重大な傷害の疑いで逮捕したと明らかにした。 イギリスの警察は、注目度の高い重大事件では容疑者の民族的背景や国籍を公表するのが慣例。全国警察本部長評議会(NPCC)は、その目的について、事件に関する誤情報が多い場合に公共の安全へのリスクを減らすためだとしている。 警察は現時点ではこの事件をテロ事件として扱っておらず、市民に対する継続的な危険はないとしている。対テロ警察が捜査に加わっていることについて、ダービーシャー警察は、「この種類の事件では一般的な対応」で、警察は「動機の可能性について先入観を持たずに捜査している」と説明した。 ダービシャー警察のエマ・オルドレッド警視長は29日、現場で記者会見し、「街に衝撃を与えた恐ろしい事件だ」と述べた。 警視長は、車両が歩行者と衝突した「ほんの数秒後」に警察官が現場に到着し、現場から離れていた容疑者をその7分後に逮捕したと説明した。 オルドレッド氏は、容疑者を素早く逮捕できたのは、目撃者の通報のおかげだったと話した。 現場付近の店舗の防犯カメラには、事件発生時の様子と、その直後の状況が映っていたとみられる。事件発生直後、店の関係者たちが負傷者の救助にあたったという。 オルドレッド警視長は、被害者を助け応急処置を施した市民にも感謝した。 警察によると、被害者たちは重傷を負ったが、命に別状はないという。警察は「インターネット上の臆測とは異なり、この事件で死亡者はいなかった」とコメントした。 捜査当局は28日、事件発生時の映像や、車両の前後の様子を捉えたダッシュカメラ映像の提供を呼びかけていた。 フライア・ゲート近くに住むマーク・ルーカス氏は、事件直後の現場の様子について、負傷した人々が路上に倒れていたと語った。 「息子と一緒に現場に向かう羽目になり、大きな事件だとすぐに分かった。大勢が倒れていて、警察と救急車がたくさんいた。実際に何が起きたのか、誰もよく分かっていなかった。車が人をはねたとは知らなかった」と、ルーカス氏は話した。 「重傷を負っているように見え」、「動いていなかった」人を救急隊員が助けようとしているのを見たとも述べた。 ダービー市議会のナディーン・ピートフィールド議長は、「恐ろしい」事件だとコメント。声明で、「私と街全体は、負傷した方々、その家族、そしてこの痛ましい出来事を目撃したすべての人々を思っている」と述べた。 「私たちは、状況を調べているダービーシャー警察と緊密に連携している。警察が重要な任務を遂行できるよう、該当区域は引き続き避けてほしい」とも議長は呼びかけた。 ブリジット・フィリップソン教育相は29日朝、BBCの番組で、「負傷した人、その家族、この大変な出来事に影響を受けたすべての人々のことを思っている」と述べた。 「警察は積極的に捜査を進めており、市民が広く不安を感じる理由はないと考えている。警察は容疑者を逮捕しており、内務相は随時、報告を受けている」とも、フィリップソン氏は述べた。 (英語記事 Counter-terror team join car incident inquiry)