原告が勝つ確率は数パーセントという「公共訴訟」(個人の被害救済にとどまらない、制度変革などを求めて自治体や国などを相手に提起する裁判)の世界で、2025年、3件の勝訴判決を得た弁護士がいる。小川隆太郎さんだ。 警察署での戒具使用が原因で取調べ中に死亡した事件に関する訴訟や、赤ちゃんの取り違え(出自を知る権利)訴訟など、いずれも自治体や国を相手にした難事件に、国際人権法を“武器”として挑んできた。 国際人権NGOの事務局長をつとめつつ、目の前の依頼者の救済にも奔走する小川さんの原動力はどこにあるのだろうか。(取材・文/塚田恭子)