60万円のシャンパン代のために1万円で身体を売る…21歳女性がハメられた歌舞伎町ホストのヤバい手口

なぜ一部の女性はホストにはまってしまうのか。ノンフィクションライターの高木瑞穂さんによる『ルポ 風俗の誕生』(清談社Publico)より、ホストの客引きと営業手法の実態をご紹介する――。 ■女性をホストクラブに誘う「客引き」の存在 女性をホストクラブに誘う“客引き”のルーツを調べていると、このキャッチ行為にはさまざまな隠語があるとわかった。 黎明期は「女引(おんなびき)」だが、いまは外部販売の略語である「外販(がいはん)」で統一されている。 直接的な表現を避けるのはなぜか。キャッチ行為が2005年ごろから順次、各都道府県の迷惑防止条例で規制されるようになったからだ。 猛暑の日、東京・新宿区の歌舞伎町を歩いた。2024年7月末のことだ。 一時期は通りをまっすぐ歩けないほどいたキャッチが激減するなか、「案内所(※)どうですか?」と女性に声をかけるひとりの男がいた。男が女性をホストクラブへと誘う外販なら、これまで「ホストどうですか?」と声かけしていたはずだ。 ※案内所 客の要望に合ったお風俗店を無料で紹介してくれる施設。主にキャバクラ、ソープランド、デリヘル、ホストクラブなどを扱う。 たまらず呼び止めて話を聞くと、ためらいながらも男は事情を告げた。 「いま取り締まりが厳しくて、僕ら外販が直で店(ホストクラブ)に案内できないんですよ」 ■「俺のために『シャンパンおろして』」 潮目が変わったのはホストの売掛金の問題が騒がれた2023年半ばごろからのことだ。 売掛とは、シャンパンなどを注文して高額になった飲食の代金支払いを返済期日を取り決めていったんは猶予してもらい、あとに支払うツケ払いのことだ。 江戸時代から続く商慣習で、銀座の高級クラブなどでも同様の制度が優良客への“サービス”としてあり、それは企業が接待に使った支払いを月末にまとめて後払いするためのものだった。 が、ホストクラブでは個人の女性客に背負わせる形に変化する。 「俺のために『シャンパンおろして』って言われて、『デリヘル(※)の出稼ぎで稼いでからだったらいいよ』って断った。なのに『イベントだから頼む』って、強引にシャンパンを入れさせられた。私が曖昧な返事をしたのもいけなかったけど、ほぼほぼOKしてない状態だったのに」 ホスト「本営」にハマったミカ(仮名/21歳)は言う。 ※デリヘル デリバリーヘルスの略。派遣型のファッションヘルスのこと。店舗を持たず、客の自宅やホテルなどに風俗嬢を派遣し、性的サービスを行う業態。かつては違法だったが、1998年の風営法改正(1999年施行)で合法化された。

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