「林一家殺害事件」現場、移行期正義の意義ある場所に 民主深化の重要な節目=頼総統/台湾

(台北中央社)民主化運動家、林義雄氏の一家殺害事件の現場だった台湾基督長老教会義光教会(台北市)が文化部(文化省)から「移行期正義の意義ある場所」として指定され、5日、新たに設置された案内板の除幕式が行われた。出席した頼清徳(らいせいとく)総統は、歴史的現場の保存にとどまらず、国家が過去と向き合い、痛みを記憶し、民主主義を深化させる重要な節目だと強調した。 同事件は戒厳令下の1980年2月28日に台北市内で発生。南部・高雄市で民主化を訴えるデモの参加者と警察が衝突した「美麗島事件」(79年)でデモに関与した林氏の自宅で、林氏の母親と双子の娘2人が殺害され、長女が重傷を負った。林氏は美麗島事件後に逮捕され、拘置所に収容されていた。 頼氏によれば、義光教会が昨年6月、文化部に対し、移行期正義の意義ある場所としての指定を申し出た。民間による初の申請事例で、審議を経て同年8月までに認定された。 林氏一家殺害事件は発生から46年以上が経過した現在も未解決のままとなっている。一方、今年2月には事件を題材にした映画を巡り、出演者の不適切な発言や製作過程の問題が明らかになるなどし、社会からの関心が高まった。 頼氏はこれに言及し、多くの人が事件に関心を持ち、義光教会を訪れて歴史を学び直していると指摘。「台湾の歴史を再認識しようとする動きを実感した」と述べた。 (葉素萍/編集:荘麗玲)

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