英外務次官を更迭 米富豪エプスタイン氏と親交の前大使めぐりスターマー政権に退陣論噴出

【ロンドン=黒瀬悦成】英外務省は17日、米富豪エプスタイン氏との関係を問題視され、昨年9月に解任されたマンデルソン前駐米大使の人事に関連してロビンス事務次官を更迭したと発表した。マンデルソン氏の大使就任に際し、機密情報取り扱いに関する身辺調査で不適格と判断されたにも関わらず、調査結果をスターマー首相に報告しなかった責任を問われた。 スターマー氏は前大使の人事に関し、これまで「適正な手続きを経た」と説明していたため、野党勢力が一斉に反発。最大野党・保守党のベーデノック党首は「スターマー氏は議会と国をだました。国を統治するのに不適格だ」と述べて辞任を要求するなど、退陣論が改めて噴出している。 一方、スターマー氏は17日、英BBC放送に対し「私も閣僚らも誰一人知らされていなかった。憤慨している」と語り、事態の経緯を20日に議会で説明すると表明した。 マンデルソン氏は、少女らへの性的虐待罪で起訴され2019年に死亡したエプスタイン氏に機密情報を漏らした疑いで一時的に逮捕され、現在も捜査を受けている。スターマー氏は任命責任を問われ、野党勢力などから繰り返し批判を浴びてきた。 マンデルソン氏は24年12月に大使に任命され、昨年1月下旬に身辺調査で不適格と判断されたが、翌2月に就任していた。 首都ロンドンとイングランドでは5月7日に地方選挙が予定され、与党・労働党の苦戦が確実視されている。選挙結果次第では、身内の労働党からもスターマー氏への辞任圧力が強まる可能性がある。

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