「匿流」摘発 25年、2割増367人 茨城県警 専門部署設け対策強化

特殊詐欺や強盗などの事件に関与し、2025年に摘発された「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」のメンバーは、茨城県内で前年比約2割増の367人に上ったことが、県警のまとめで分かった。「闇バイト」を通じて加担したのは29人で、若者の関与も目立つ。県警は戦略的な取り締まりを進めるため、専門部署を設けるなど対策を強化している。 県警組織犯罪対策1課によると、25年中の匿流の摘発者数は前年比56人増の367人で、このうち資金獲得を目的にした五つの犯罪の摘発は同15人増の193人だった。 五つの罪種別では、金属盗などの窃盗が79人で最多。次いで特殊詐欺を中心とする詐欺が41人、薬物事犯が36人、交流サイト(SNS)などを通じて実行役が募集される組織的な強盗が27人、違法風俗店の摘発などの風営法違反が10人だった。 五つの犯罪のうち、SNSで実行者を募集する情報に応じて犯行に関与したのは29人で15%を占めた。筑西市の民家で昨年11月に発生した強盗傷害事件では、逮捕された実行役の20~30代の男3人は闇バイトに応募して犯行に加担。指示役の少年は秘匿性の高いSNSで指示していた。 また、昨年摘発したコインランドリーの両替機などを狙った窃盗事件では、その後の捜査で、暴力団傘下組織の会長ら20代の男女11人が計400件の犯行を繰り返していたことを裏付けた。カンボジアを拠点にした特殊詐欺グループの事件では昨年11月、新たにリクルーター役の男を逮捕するなど組織の実態解明を進めている。 匿流の関与が疑われる特殊詐欺の被害は年々深刻化しており、県内の昨年1年間の被害総額は50億円を超えた。今年に入ってからも3月末時点で13億円に上るなど、過去最悪の被害が見込まれる。 こうした状況を踏まえ、県警は4月、同課内に「匿名・流動型犯罪グループ対策室」を新設。捜査体制を拡充し、情報の収集や分析、取り締まりなどを一元的に推進する。グループの資金源を断つために、犯罪収益のはく奪を担当する係も設けた。

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