【05月11日 KOREA WAVE】韓国で光州女子高生無差別殺人事件など、異常動機犯罪が相次ぐ中、処罰強化より予防に重点を置き、対応体系を再整備すべきだとの指摘が出ている。専門家らは、異常動機犯罪の高リスク群を早期に発見し、危険信号を捉えるシステムを作る必要があると提言した。 光州光山警察は6日、殺人などの疑いが持たれているチャン容疑者(24)に対する拘束令状を申請した。チャン容疑者は5日午前0時ごろ、光州広域市光山区一帯で帰宅中だった女子高生に刃物を振り回し、死亡させた疑いが持たれている。また、別の男子高校生にも刃物を振るい、けがを負わせた疑いもある。 警察は犯行から約11時間後、チャン容疑者を緊急逮捕した。チャン容疑者は警察の調べに「生きるのが楽しくなく、死のうと思った」「購入しておいた刃物を持って出て、人生を終えようとしたが、被害女子生徒が通りかかるのを見て衝動を感じ、犯行に及んだ」と供述した。犯行当時、薬物や飲酒の形跡は確認されていない。 今回の事件は、面識のない関係で起きたという点で、「2024年パク・デソン事件」と似ているとの分析が出ている。パク被告は全羅南道順天で初めて見た10代女子生徒に刃物を振るって殺害し、2025年に無期懲役を言い渡された。警察は光州の事件についても、犯行動機が明確でない異常動機犯罪の可能性を念頭に捜査している。 異常動機犯罪は毎年40件前後発生している。最近、仁川広域市富平区の公園では、60代男性が2歳児の頭を特別な理由なく強くたたく事件も発生した。警察は被害者と加害者の間に関連がなく、犯行動機が不明確で、犯行が過度または異常な場合、異常動機犯罪に分類している。 政府と警察は異常動機犯罪対策を進めている。警察は2023年に首都圏一帯で発生した無差別犯罪を契機に、翌年、刑事機動隊と機動巡察隊を新設した。2025年からは公共場所での凶器所持罪と公衆脅迫罪が施行され、法務省も再犯防止の観点から高リスク群を選別し、集中管理する対策を発表した。 ただ、処罰強化中心の対策だけでは限界があるとの声も出ている。事後対応よりも予防体系の構築に重きを置くべきだという主張だ。特に現在の法務省の管理体系は保護観察対象者を中心に運用されているため、対象外の危険群を把握しにくいという限界も指摘されている。 専門家らは、刑事司法体系だけでなく、地域社会と福祉・精神健康システムがともに機能する早期介入の仕組みが必要だと強調した。 白石大学警察学科のキム・サンギュン教授は「異常動機犯罪は精神疾患だけでなく、個人の挫折感や社会に対する怒りなど、さまざまな理由で発生し得る」とし、「警察官の配置のような表面的対応だけでは犯罪予防に限界がある」と述べた。 東国大学警察行政学科のイ・ユンホ教授も「一部の犯罪者には処罰が効果を持たない」とし、「光州事件のように、被疑者が犯行に至った過程を綿密に分析し、事前に危険信号を捉えられるシステムを作ることが重要だ」と話した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News