「業者は都合を合わせてくれる」という関係者も…高校生死亡バス事故 学校とバス会社の“なあなあ”関係が浮き彫りに

福島県郡山市の磐越自動車で高校生など21人が死傷したバス事故。徐々に事実関係が明らかになっていく中、学校と業者の“なあなあ”な関係が浮き彫りになってきた――。 事故が起きたのは5月6日のこと。若山哲夫容疑者(68)が運転していたマイクロバスが、緩いカーブを曲がり切れずにガードレールに衝突。乗車していた新潟市の北越高ソフトテニス部員の男子高校生1人が死亡し、重軽傷者を含む26人が病院に搬送された。 福島県警は7日、若山容疑者を過失運転致死傷の疑いで逮捕。事故現場ではマイクロバス運転手への手当と思われる現金入りの封筒が見つかったが、若山容疑者は客を運送して対価を得る場合に必要な“2種免許”は持っていなかったことが判明している。また若山容疑者は数カ月前から複数回にわたって別の事故を起こしており、事故を起こす前には知人に免許返納の意思を示していたという。 事故をめぐっては、高校側とバス運行会社の蒲原鉄道側で主張の食い違いが生じている。蒲原鉄道は6日の会見で、「高校側から費用を抑えるため貸し切りバスではなくレンタカーでの送迎を依頼された」と証言。対して、北越高は7日の会見で、「貸し切りバスを依頼した」と否定した。 10日には高校側が2回目となる会見を開き、男子ソフトテニス部の顧問は「費用を安く抑えたいからレンタカーを手配してほしいと依頼したことはありません。また、運転手の紹介を依頼したこともありません」と改めて断言。「蒲原鉄道にバスの運行を依頼したとの認識であり、バスは蒲原鉄道のバス、運転手は蒲原鉄道の運転手であると認識していました」と説明している。 一方、高校側は同社に昨年度、車の手配を12回依頼し、3回はレンタカーのマイクロバスが使われたことも明らかに。同社から受け取った請求書には“レンタカー代”“人件費”との記載があったというが、同顧問は「しっかり確認せず会計担当者に渡していた」と認識していなかったと主張している。 「“なあなあ”な関係になっていたのでは」と指摘するのは、代理店関係者だ。 「今回、事故が起きてしまった遠征はGWの連休最終日でしたが、シーズン外での発注なら空席が埋まるわけで蒲原鉄道のメリットは大きいですよね。さらに北越高は同社に昨年度だけで12回も依頼していますが、もし学校がへそを曲げてすべて撤退されたら、同社にとっては大きな損失。北越高側がこれだけ“知らない”と言い切っているとなると、同社が良かれと思って“大口の顧客”の便宜を勝手に図っていた可能性もありますよね……」(前出・代理店関係者) 校外学習などでバスを発注したことがある教育関係者もこう話す。 「結構、業者はこっちの都合に合わせてくれますよ。正直“バック”がある学校もあるんじゃないですかね……」 生徒たちの不安を払拭するためにも、学校、業者ともに管理体制をしっかり見直すべきだろう。

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