特殊詐欺被害の未然防止につなげようと、岡山県と通信大手ソフトバンク(東京)が詐欺手口を仮想体験できるツールを共同開発した。27日、岡山市内で開かれた防犯講話でお披露目され、高齢者らが警察官を装う手口などを体験した。 専用アカウントに登録すると、通信アプリ・LINE(ライン)上で犯人との実際のやり取りが始まる仕組み。「ニセ警察詐欺」や投資詐欺など四つの手口を盛り込み、闇バイトの勧誘を想定したものも用意している。 同市南区の児童館であった27日の防犯講話では、老人クラブのメンバーら23人が挑戦。ニセ警察官からの「逮捕状が出ている」などのメッセージに対し、選択を間違えて「だまされました」と表示される参加者もいた。 河井久美子さん(68)は「実際に体験するとうっかりだまされそうで危機感が湧いた。友達にもツールを教えてみんなで気を付けたい」と話した。 県警によると、今年の県内の特殊詐欺認知件数(暫定値、4月末現在)は前年同期比28件増の179件、被害総額は同約9億7400万円増の約15億7400万円に上る。県くらし安全安心課は「被害に遭わないよう多くの人に体験してもらいたい」としている。 ツールは県のホームページや県警の防犯情報配信アプリ「ハレノポリス」で公開されているQRコードを読み取ることで、無料で利用できる。