「到底許されない」──。栃木・宇都宮市の観光施設「大谷資料館」で、悪質なドリフト走行による被害が発生し、事態は大きく展開した。駐車場でドリフト走行が行われ、路面にタイヤ痕が付いてしまうという被害内容。直近で起きた事案を巡って、今月20日に男が器物損壊の疑いで逮捕された。一方で、施設では過去にも複数回にわたり、駐車場にタイヤ痕の被害を受けているという。繰り返される迷惑行為に、施設側はどのような思いでいるのか。大谷資料館の大久保恭利館長に、被害の状況や今後の対応を聞いた。 ◇ ◇ ◇ 「閉館後、またやられました。お見かけしたら、警察の方までご連絡お願いします」 インスタグラムを通して今月16日に被害報告を投稿したのは、大谷資料館の公式アカウント。駐車場で車がドリフト走行し、路面にタイヤ痕を付けている場面が収められた防犯カメラの映像が添えられた。投稿には「あかんって分からんのかなぁ」「今の時代に、まだ、他人の私有地でやってんのかよ」など、批判の声が相次いだ。 大谷資料館は、かつて旧帝国ホテルの建材にも使われた「大谷石」の地下採掘場跡を活用した博物館で、栃木を代表する観光名所の一つ。広さ約2万平方メートル、深さ30メートルほどの巨大な地下空間が見どころとなっており、近年は映画やドラマのロケ、アイドルやバンドのミュージックビデオ撮影などにも使われ、作品のファンが訪れる“聖地”としても知られる。 その観光名所の駐車場で、身勝手な迷惑行為が繰り広げられた。報道によると、逮捕された外国籍の男性は今月15日、大谷資料館の駐車場で車をドリフト走行させ、アスファルトの路面にタイヤ痕を付着させて汚損した疑いが持たれている。資料館のインスタグラムで被害報告をしたのは、この事案だ。 大久保館長が異変に気付いたのは、16日朝だった。出勤したタイミングで、駐車場にタイヤ痕が残されているのを確認。防犯カメラを確認したところ、前日の閉館後、駐車場で車が煙を立てながら暴走する様子が映っていた。 今回、逮捕までの動きは早かった。防犯カメラの映像などから、問題の車がレンタカーだったことが判明。17日にレンタカー会社とやりとりがあり、同社側から「警察に情報提供します」と連絡があったという。同日、警察立ち会いの下で現場検証や防犯カメラの確認も行われた。 資料館は18日付のインスタグラムで、レンタカー会社の責任者と従業員が東京から訪れ、謝罪があったことを報告。同時に「到底許される事ではないので、きっちり対応したいと思います」と、悪質な犯行への憤りをあらわにした。 施設側は警察に被害届を提出。レンタカーは20日に返却予定だったという。レンタカーにはGPSなどが付いており、追跡が可能だったことも早期の逮捕につながったとみられる。 「今回は明るい時間だったため、防犯カメラに車種やナンバー、容疑者の顔などもはっきり映っておりましたので、逮捕が早かったと思います」