東京地検特捜部の検事から取り調べで侮辱されたなどとして、会社社長が国に損害賠償を求めている裁判で、東京地裁が2日、取り調べの映像を法廷で再生する判断を示しました。 この裁判は、詐欺などの罪で東京地検特捜部に逮捕・起訴され、懲役11年の判決を受けた会社社長が、検事の違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして国に損害賠償を求めているものです。 訴状によりますと、社長が黙秘したところ、「検察官を敵視するってことは反社や」「黙秘を人のせいにするな」などと侮辱されたとしていて、原告側は、取り調べの映像を法廷で再生することを求めていました。 これに対し国側は、「裁判所において適切に判断していただきたい」としていましたが、2日、東京地裁は、この取り調べの映像について、次回期日の8月10日に法廷で再生して取り調べると判断しました。 原告の代理人の河津博史弁護士は、法廷で取り調べの映像が再生される意義について、「人格権を侵害するような違法な取り調べは残念ながらこれまで繰り返されてきた。その背景にあるのは、違法な取り調べをしても表には出ない、明らかにならないということがあった」「内容が国民に知られることにより批判を受けうることが、将来の違法な取り調べを抑制することを期待する」と話しました。 この取り調べをめぐっては、担当した堀木博司検事について東京地裁が6月24日付で、特別公務員暴行陵虐の罪で刑事裁判にかける決定を出しています。