「当然の結果だと思う」33年前の明倫中マット死亡事件で元生徒3人に約1億1300万円の支払い命令

新庄市の旧明倫中学校で33年前、当時中学1年生だった男子生徒がマットの中で死亡した事件をめぐり、遺族が元生徒3人を相手取り損害賠償金の支払いを求めた裁判で、山形地方裁判所は15日、被告におよそ1億1300万円の支払いを命じました。 この事件は今から33年前の1993年1月、当時の新庄市立明倫中学校の中学1年生だった児玉有平さんが、体育館の用具室の中でマットの中で死亡した状態で見つかったものです。発見から5日後には、警察が上級生ら7人を傷害と監禁致死の疑いで逮捕・補導しましたが、その後の司法判断は揺れ動きます。 少年たちは捜査の段階で暴行を自白したもののその後は一転して否認に転じます。 「補導」の1人を除く6人の少年審判で、3人はアリバイなどが認められ「無罪」にあたる「不処分」に、一方、3人は「有罪」相当の保護処分とされます。保護処分となった3人は仙台高等裁判所に判決の不服を申し立てますが、仙台高裁はこれを棄却。さらに、不処分となった3人を含む7人全員の関与を指摘しました。 有平さんの父・児玉昭平さん「最後のわずかな希望としては1か月ちょっとの間に真実を話してくれないかと淡い期待は・・・」 そして、真相究明の機会は民事訴訟へと移ります。遺族は元生徒ら7人に対し損害賠償を求める訴えを起こします。しかし、一審の山形地裁は7人全員の事件への関与を否認し、原告の請求を棄却しました。遺族はこの判決を不服として仙台高裁に控訴。二審の仙台高裁は一転して全員の関与を認め、元生徒ら7人に対し総額およそ5800万円の支払いを命じました。この判決は2005年に確定しますが、その後も曲折は続きます。 元生徒7人は全員が損害賠償金の支払いに応じず、遺族側は勤務先などが分かっている一部の元生徒に対し給与の差し押さえを行いました。 児玉昭平さん「元生徒7人は人の子の親となってみたら少しは親の気持ちが分かるんじゃないかというか、淡い期待を抱いてもうしばらく待ってみようと弁護士の先生と話して、そういう意味では、期待してたことが裏切られたというのが実情ですね」 民事訴訟の判決は確定から10年の時効で損害賠償金の請求権が消滅します。そこで、遺族は2016年、請求権の消滅を防ごうと元生徒2人を相手取り損害賠償の支払いを求める訴えを起こしました。この裁判で山形地裁は損害賠償の支払いを命じました。しかし、その後も損害賠償金は支払われず、再び、請求権の時効を迎えることから2025年11月、元生徒3人を相手取り3度目の訴えを起こします。 ことし1月、山形地裁で開かれた第1回口頭弁論で、被告の元生徒側は児玉さんの死亡への関与を改めて否認した上で「損害賠償の請求権は既に消滅した」と主張。請求の棄却を求めました。そして、15日の判決で山形地裁の宮崎謙裁判官は、2004年の判決で、すでに事実が認められていて、これに反して事実を争うことは許されないとして遺族側の訴えを全面的に支持。元生徒3人に対し総額およそ1億1300万円の支払いを命じました。判決を受けて原告で、亡くなった児玉さんの父親の昭平さんは15日、YBCの取材に対し「当然の結果だと思う。今後も被告らに対して支払いを行うよう働きかけていく」と話しました。 一方、被告の元生徒の代理人は、「判決を受け取ったばかりで精査できていない。元少年7人が無罪を勝ち取るために引き続き頑張っていく」コメントしました。控訴については今後、被告らと話し合って決めていくとしています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする