マンジョーネ被告、米保険会社CEO殺害を認める

米保険会社の最高経営責任者(CEO)を米ニューヨーク・マンハッタンで射殺した罪で起訴されているルイージ・マンジョーネ被告(28)は14日、殺害を認めた。複数の州で相手を尾行し死亡させるという連邦法違反について、罪状認否で有罪を認めた。 マンジョーネ被告は、ユナイテッド・ヘルスケア社のCEOだったブライアン・トンプソン氏の殺害について、「自分がマンハッタンでトンプソン氏を撃った。彼は死亡した」とマンハッタンの連邦裁判所で認めた。 2児の父のトンプソン氏(当時50)は2024年12月4日、マンハッタン中部ミッドタウンにあるホテルに入ろうとした際に背後から銃撃された。被告が公判で有罪を認めた後、トンプソン氏の遺族は声明を発表し、「ブライアンと私たち家族にとって、正義に向けた重要な一歩だ」と述べた。 マンジョーネ被告に対する量刑は最高で終身刑になる可能性がある。ニューヨーク州と、逮捕されたペンシルヴェニア州からも起訴されているが、今回の有罪答弁を受けて弁護団は州法違反の起訴取り消しを求めている。 マンジョーネ被告は当初、トンプソン氏の射殺事件に関して連邦法違反と州法違反の両方について無罪を主張していた。 しかし、14日の罪状認否公判で被告の弁護士は、連邦法違反2件の罪状について被告が有罪を認める意向だと発表した。 ベージュ色の服を着たマンジョーネ被告は、公判中ずっと真剣な表情をしていた。 被告は法廷で声明文を読み上げ、自分が事前に犯行を計画し、殺意を持って州境を越え、消音器と弾倉付きの銃を3Dプリンターで自作し、使用したことを認めた。 また、自分は背骨の骨折による激しい痛みに長年耐えてきた結果、医療制度に不満を抱くようになり、トンプソン氏を殺害するに至ったと述べた。 被告は、ユナイテッド・ヘルスケアが2024年12月にマンハッタンで年次投資家総会を開催することを知り、そのイベントを目指してニューヨークへ向かったのだと法廷で述べた。 さらに、総会に先立ち「投資家を装って」ユナイテッド・ヘルスケアにメールを送り、イベントについて質問したとも被告は話した。 「私はブライアン・トンプソンを撃つ目的でユナイテッド・ヘルスケアにメールを送った」、「2024年12月4日の朝、私はマンハッタンでトンプソン氏の背中を撃った」と被告は認めた。 連邦法違反事件の判決言い渡しは、12月18日に予定されている。 トンプソン氏の遺族は声明で、ニューヨーク州とペンシルヴェニア州の両方で、引き続き正義を求めていくと述べた。 「彼を失った悲しみは決して癒えることはないが、連邦司法制度がこの凶悪な行為の責任者を裁いてくれたことに感謝している」、「今後は、裁判所がこの犯罪の重大性を反映した判決を下すことを期待している」と家族は述べた。 検察側は、マンジョーネ被告に24〜30年の拘禁刑を求刑した。マーガレット・ガーネット判事は法廷で、最終的な刑期を決定する権限は自分にあると述べた。 ガーネット判事は被告に対し、検察の求刑に拘束力はなく、最高刑は終身刑と罰金刑だと説明した。連邦司法制度には仮釈放制度はない。 マンジョーネ被告が有罪を認めたことで、ニューヨーク州が起訴した裁判に影響を与える可能性がある。 州法違反の裁判は9月に開始予定で、被告は第2級殺人、偽造文書所持(偽造運転免許証の所持)、および武器の不法所持6件を含む8件の州法違反で起訴されている。 弁護団は14日、裁判所前の階段で記者会見し、被告がすでに連邦法違反について有罪を認めているため、州の訴訟は「二重の危険」の原則に違反すると主張した。「二重の危険」原則は、一つの犯罪について1人が2回起訴されることを禁じる憲法上の保護を意味する。 「ニューヨーク州法では、同一の犯罪で2度起訴され、2度処罰されることは認められていない」と、キャレン・フリードマン・アグニフィロ弁護士は述べた。 弁護士はまた、連邦裁判所で有罪を認めたことで、マンジョーネ被告はトンプソン氏の死に対する「全責任」を認めたと主張した。 しかし、ニューヨーク州のマンハッタン地方検事局は、州による訴追を進める準備ができていると話した。 州地検は「(被告が)責任を問われるという一定の結果を、トンプソン氏の家族が得られたことに、心を強くしている」と声明で述べ、「連邦裁判所による量刑判決はまだ下されていないが、弁護側の申し立てに対して訴訟を起こす準備はできている。マンハッタン地方検事局は引き続き、トンプソン氏とその家族のために正義を追求するつもりだ」とした。 (英語記事 Mangione admits killing healthcare CEO and pleads guilty to federal charges)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする