名を偽って姿を変え、多額の現金を抱え、彼は逃げていたという。 女性を風俗店にあっせんし、紹介料を受け取る違法組織のトップ。最終的に1年近くに及ぶ逃亡生活の一端が明らかになった。 警察に居場所を知られぬよう、地方の海沿いを渡り歩いたとみられている。 ◇現金一括、気配消し 警察から逃走中に鹿児島・奄美大島のホテルに偽名で宿泊したとして、警視庁暴力団対策課は25日、国内最大の違法スカウトグループ「ナチュラル」トップ、「木山」こと小畑寛昭被告(41)=職業安定法違反で公判中=を有印私文書偽造・同行使で再逮捕したと発表した。警視庁による強制捜査が迫った2025年1月から1年にわたり行方をくらませていた。カードや電子マネーを使わずに50万円近い宿泊代を現金で払い、自身の痕跡を消していたとみられる。 逮捕容疑は25年12月21日、鹿児島県奄美市のホテルで、宿泊者名簿に偽の名前や住所、携帯電話番号を書いて宿泊したとしている。容疑を認めているという。 ◇海沿い転々「サーフィン目当て?」 警視庁や捜査関係者によると、小畑容疑者は「中山一也」を名乗り、実在する岡山市の住所を記入。44泊分の料金48万1600円を現金で前払いしていた。25年7~10月に愛知県田原市で「中島直人」の偽名を使ってホテルに泊まった疑いでも逮捕、起訴されており、この時は計73泊で120万円を払ったという。 小畑容疑者は公開手配直後の1月に奄美大島のコンビニで確保され、宿泊先の金庫から現金170万円が見つかっていた。奄美大島や田原市はサーフスポットとして知られ、捜査幹部は「容疑者はサーフィン好き。海の近くを転々としていたのでは」とみている。