タレントの「デヴィ夫人」こと、デヴィ・スカルノ氏(85)が暴行の疑いで書類送検されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が17日、デイリースポーツの取材に対して見解を語った。 書類送検容疑は2月に東京都渋谷区の飲食店で女性にグラスなどを投げつけた疑い。16日にニュースとして報じられた。 捜査関係者によると、デヴィ夫人は否認しており、女性にけがはなかった。当時は女性の送別会として6人ほどで食事をしており、今後の活動方針などを巡って口論となり、テーブルのグラスを投げたとみられる。 小川氏は「今回の件は『グラスを投げた』という暴行事件です。グラスが相手に当たっていなくても、『投げつけた』という行為自体で暴行事件になります」と焦点を解説した。 その上で、小川氏は「本人が『グラスなど投げつけていない』と否認しているようですが、『ケガさせようとは思っていなかった』と言うのなら分かりますが、グラス自体を投げていない…という否認には問題があると思います。本人と相手との2人だけで、目撃者のいない環境で飲食していたならともかく、飲食店で周囲には事務所の他の社員や一般のお客さん、店の従業員もいたわけですし、投げられた方が被害届を出して訴えたわけですから」と指摘した。 さらに、小川氏は「グラスを投げたら当然、店の従業員が片付けに来ていたはず。別の人のグラスを取って投げる可能性もなくはないが、やはり投げつけるとすれば自分の目の前のグラスを投げつけると思うので、『誰のグラスがなくなっているか』とか、そういった状況や被害者の供述、その場にいた他の目撃者の話から、警察は暴行被疑事件の容疑者をデヴィ夫人として書類送検しているわけです。届け出時には既に処分していた可能性が大きいですが、破損したガラス片を調べれば指紋も出てくるでしょうし」と付け加えた。 小川氏は「今年2月から捜査して、容疑が固まった上で身柄は取らず(逮捕せず)に書類送検したということになりますから、それを『投げていない』と否認するのはよろしくないと思います」と見解を示した。 デヴィ夫人は自身を代表とする政治団体「12平和党(ワンニャン平和党)」から、夏の参院選に比例代表で出馬の意向を表明している。