父親は聴取に「性教育」と開き直り…性被害を受け続けた姉が語る「助けてくれなかった警察への思い」〈弟は自ら命を絶った〉

父親による悪魔のような性虐待と精神支配の末、弟は自ら命を絶った。亡くなった弟・和寛さんのため、そして自分のために立ち上がった塚原たえさんは実名告発を決心した。 性暴力の実情を長年取材するジャーナリストの秋山千佳氏のレポートから、幼い日から父に虐待を受け続けたたえさんの、高校退学後の道のりを中心に紹介する。 ◆◆◆ 和寛は、埼玉にある教護院に入所することになった。 教護院とは、現在の児童自立支援施設にあたる。不良行為をなした、または、なす恐れのある児童を入所させる施設だった。基本的に非行少年を対象としているが、少年院と比較すると、年齢や非行度合いが低い傾向にある。 和寛の場合は、家出の際に服を盗んだ窃盗と、無賃乗車が理由だった。 たえは和寛が非行少年と扱われたことに対し、今でもこみ上げるものがあるという。 「取材を受けた理由の一つは、弟の汚名をそそぎたいからです。私は弟のされてきたことを見ています。非行少年とされた弟が悪いんじゃなく、父親がそうさせたんだと言いたいです」

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