川崎・遺体遺棄 住人男性の逮捕状請求へ 海外渡航から帰国

川崎市川崎区の民家で遺体が見つかった死体遺棄事件で、神奈川県警は3日、死体遺棄容疑で、この家の住人の20代男性の逮捕状を請求する方針を固めた。男性は海外に渡航していたが、3日に帰国。県警は任意同行し、詳しい事情を知っているとみて聴取していた。 県警は3日、遺体の身元が同区の岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)と確認されたと発表した。任意同行された男性は岡崎さんの元交際相手で、岡崎さんは男性によるストーカー被害を県警に相談した後、2024年12月から行方不明になっていた。 男性は米国に滞在していたとみられ、3日午後1時半すぎ、羽田空港の到着ゲートを出た後、数人の捜査員に囲まれて数分間会話した。それからマスクを着用し、捜査員に付き添われながら報道陣の前に姿を見せた。男性は長袖のパーカ姿で黒縁の眼鏡をかけ、首元にネックピロー(首枕)を付けていた。一斉にフラッシュがたかれる中、ズボンのポケットに手を突っ込んだまま報道陣に視線を向けることなく通り過ぎた。 捜査関係者によると、男性は4月上旬から所在不明になっていた。県警が4月30日にストーカー規制法違反の疑いで男性宅を家宅捜索したところ、床下のバッグの中から一部が白骨化した遺体が見つかった。司法解剖の結果、遺体は死後1カ月以上が経過しており、死因は分からなかった。遺体には燃やされた痕跡があったという。 岡崎さんの家族によると、岡崎さんは男性からストーカー行為を受けていると訴えていた。24年12月20日朝に身を寄せていた祖母の家からいなくなり、不在に気づいた家族が同22日に県警に通報。行方不明になる前には、本人や家族が県警に相談や通報をしていたという。 捜査関係者によると、男性はストーカー行為で口頭注意を受けていた。県警は海外渡航前にも男性から複数回にわたって任意で事情聴取。男性は「自分も心配している」などと話していたという。【清水夏妃、宮本麻由、横見知佳、遠藤龍】

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