国際弁護士の清原博氏が7日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)に生出演し、札幌市の繁華街ススキノのホテルで一昨年、男性(当時62)の遺体が見つかり親子3人が逮捕、起訴された事件で、娘の田村瑠奈被告(31)の裁判の行方について見解を語った。 瑠奈被告が殺害した男性の遺体の一部を自宅に隠すことを容認した死体遺棄ほう助の罪、瑠奈被告が頭部を傷つける様子を撮影することを夫の修被告に依頼したとして、死体損壊ほう助の罪に問われていた母の浩子被告(62)に対し、札幌地裁はこの日、懲役1年2カ月、執行猶予3年の有罪判決を下した。求刑は1年6カ月。弁護側は無罪を主張していた。 父・修被告(61)も懲役1年4カ月、執行猶予4年の有罪判決が下されたが、判決を不服として控訴している。 気になるのは実行犯とされる瑠奈被告の公判だが、地裁は昨年9月、瑠奈被告の刑事責任能力の有無を調べるため、精神鑑定の実施を決定。こうした事態を受け、公判の日程は見通しが立っていない状態が続く。 清原氏は、修被告が精神科医であることをポイントに挙げた。「父親の精神科医が見ても、瑠奈被告の精神状態がなかなか改善しなかったのかもしれない」と推測。「そういう意味では、瑠奈被告の事件については、刑事責任を問えるか、ここが最大の焦点になる可能性がある」と指摘した。 精神鑑定には慎重さが問われるという。「精神鑑定は慎重にやらなければいけない。被害者がいらっしゃる話ですから。安易に無罪と言える事案ではないかもしれない。被告に刑事責任を問えるのか、問えないのか。複数の精神科医の専門的な見解をもらいながら、慎重に裁判を進めていかないと」と述べた。