埼玉県川口市内で女子中学生に性的暴行をして執行猶予中に、別の当時12歳の少女に再び性的暴行をしたとして不同意性交の罪に問われたトルコ国籍のクルド人で無職、ハスギュル・アッバス被告(22)の第3回公判が12日、さいたま地裁(室橋雅仁裁判長)で開かれ、被害者の少女が映像や音声により証言する「ビデオリンク方式」で証人出廷。「(被告人に)レイプをされました」などと証言した。 ハスギュル被告は、真っ赤な丸首シャツに黒っぽい上着とジャージーのズボン姿。黒っぽい髪で、首筋や手の甲に赤や青のまだら模様の入れ墨があったほか、右目の目元には涙の入れ墨もあった。証言の間、正面を見て少女の声を聞いていた。 この日は、少女が女性警察官に被害について話す「司法面接」の音声が証拠として法廷で流された後、少女が地裁の別室で証人尋問。トルコ語の通訳をはさみながら約1時間にわたって証言した。 少女はハスギュル被告から「レイプをされました」と証言。被害にあった夜は「犯人がまだ捕まっていないので、怖くて眠れなかった。逮捕されるまで怖い気持ちでいた」とし、被害感情から「タンスや壁を殴ったりした」と振り返った。 検察官から処罰感情について問われると、少女は「長く捕まっていてほしいです」と訴えた。 起訴状によると、ハスギュル被告は昨年9月13日午後8時ごろから同11時15分ごろまでの間、川口市内のコンビニ駐車場などに止めた乗用車内で、少女に性的暴行をしたとしている。被告は起訴内容を否認している。