【AFP=時事】ドイツ当局は13日、「ドイツ王国(ケーニクライヒ・ドイチュラント)」と呼ばれる過激派グループを活動禁止とし、全国各地で強制捜査を実施して同グループの主要メンバー4人を逮捕した。 「ドイツ王国」は、現在のドイツ連邦共和国の正統性を否定する「帝国臣民(ライヒスビュルガー)」として知られる右派陰謀論運動の一派。 拘束された主要メンバーには、「ドイツ王国」の「国王」を自称するペーター・フィツェック容疑者(59)も含まれている。フィツェック容疑者は元シェフで空手インストラクター。同容疑者が創設した「ドイツ王国」は、約6000人のメンバーがいると主張している。 「ドイツ王国」と関係のある7州で、治安要員約800人による家宅捜索が行われた。 内務省は、「ドイツ王国」が「疑似的な国家構造・機関」を樹立し、独自の通貨や身分証明書を発行し、メンバー向けの保険制度を運営していると指摘。 ドイツ連邦共和国の「自由民主主義な秩序を攻撃した」として、同グループの解散を宣言した。 「帝国臣民」は長らく不満分子や変わり者として軽視されてきたが、過激化を強め、ドイツ当局から安全保障上の脅威と見なされている。【翻訳編集】 AFPBB News