副大統領の弾劾裁判は激しい攻防へ フィリピン上院選で与党優勢も…

フィリピン上院選(改選12)の大勢が判明し、地元紙によると、マルコス大統領の与党連合が6議席の獲得を確実にし、優勢を維持した。対立するサラ・ドゥテルテ副大統領の党公認候補は3議席にとどまった。ただ、近く上院で開かれるサラ氏の弾劾(だんがい)裁判をめぐっては、与党側にも賛否を明確にしていない候補がおり、接戦となりそうだ。 上院選は、大統領の任期6年の折り返しとなる中間選挙で、下院選や地方選挙と併せて12日に投票された。 フィリピンメディアによると、15日午後時点で97%まで開票が進み、全12議席の顔ぶれが出そろった。与党連合が半数を占め、インフレ対策を含む経済政策や、対中国で強硬路線を取る南シナ海の安全保障政策が一定の評価を得た形だ。 サラ氏は声明で「結果は期待通りではなかった」と述べ、28年の次期大統領選に向け、「強力な野党勢力をつくるため、経歴や過去の所属に関わらず、共に立ち上がろう」と呼びかけた。 正副大統領の確執が近年深まっていることや、ドゥテルテ前大統領が3月に逮捕され、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)に引き渡されたことなどから、選挙戦はマルコス家とドゥテルテ家の主導権争いとなった。

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