ニセ電話詐欺の被害者が加害者に…14歳差の母娘装ったか 85歳女性から1200万円だまし取った疑い 72歳の女を逮捕 福岡

福岡市の当時85歳の女性から1200万円をニセ電話でだまし取った疑いで、住居不定の72歳の女が逮捕されました。 女も以前にニセ電話詐欺で約5000万円をだまし取られる被害にあっていたとみられ、犯行グループから加担するように指示されたと話しているということです。 詐欺の疑いで逮捕されたのは住居不定、無職の河内山久美容疑者(72)です。 福岡県警によりますと河内山容疑者は今年4月、別の人物と共謀し、福岡市東区の女性(当時85)に電話をかけ「全財産を指定口座に入金しないと無実が証明できない」などとウソを言って、現金1200万円を振り込ませだまし取った疑いが持たれています。 女性はニセ電話で「振込名義人との関係性を聞かれたら娘と言って手続きして下さい」と指示され、河内山容疑者と一緒に金融機関に行き、現金を振り込んでいました。 この際、金融機関からの通報で警察が駆けつけましたが、女性は河内山容疑者と14歳差の親子であると主張し、さらに涙ながらに「息子には警察から話さないでほしい。娘への償いなので苦労をかけた娘に現金を送金したい」と訴えました。 また、河内山容疑者も自ら警察に本人名義のマイナンバーカードを提示し写真撮影にも応じたため、警察は女性を説得しきれないまま1200万円の振り込みが行われたということです。 警察の調べに対し河内山容疑者は、自身も3月下旬にニセ電話で現金や金(きん)など約5000万円をだまし取られる被害にあい、翌月上旬に東京地検をかたる男から犯行グループに加担するよう言われたと説明しているということです。 そして容疑を認めたうえで、犯罪とわかっていながら加担したとして「指示役らと毎日接する中で優しく接してくれてそのうち好意を寄せるようになった」「福岡県内外において通帳やキャッシュカードをだまし取った」などと話しているということです。 警察は河内山容疑者が犯行グループに加わった経緯などをさらに詳しく調べています。

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